憲法改正について思うこと
先日の参議院決算委員会で岸田総理が「自民党総裁先日の参議院決算委員会で岸田総理が「自民党総裁として任期中に憲法改正を実現したいと申し上げてきたが、時間的な制約があることは事実だ」と発言をしました。今国会で改正原案を提出すると政治資金規正法改正に影響を及ぼすことから判断されたと思われます。憲法改正について思うことを。
憲法を考えることは政治を考えること。
憲法改正について言及をすると憲法9条の関係で戦争が可能になるとか言われてしまい、憲法全体の話にならないような気がします。当然ながら誰もが戦争を望んでいることはなく、平和は人類全体が望んでいることは間違いないと思います。憲法というのは国民の権利・自由を守るために、国がやるべきことを定めた最高法規です。国家が国民の権利・自由を守るために存在することから、国民一人一人にとって大切なものであり、一人一人が憲法について考え、自分自身の憲法をしっかり持つことが、政治を考えるこになります。
なぜ今憲法改正なのか?
憲法改正をする理由として、現行憲法は昭和終戦時アメリカ政府により起草された憲法だから日本人独自の憲法を作る必要があるとか、地政学的リスクから安全保障に関わる自衛隊の明記と自衛措置について言及する必要があるとか、気候変動から激甚化・頻発化している災害などに対応すり緊急事態への対応や、環境権を憲法に記載する必要があるなど憲法改正の必要性について様々な角度から言及されています。
私たちの生活に直結する憲法問題
気候変動の影響から近年、地震・洪水・がけ崩れなどの災害が日本国内で発生をしています。災害が発生すると自衛隊は被災者を安全な場所まで連れ出し、壊れた家や道路の回復といった被災地支援にあたります。一方で、朝鮮半島からが日本に届くような距離のミサイルが発射されたり、船や軍用機で日本の領空・領海を脅かす外国もある中で、自衛隊はこれらの脅威から日本を守っています。このように、私たちの身の安全や暮らし、日本の領土や領海を守る上で、自衛隊を欠かすことはできません。しかし、自衛隊の存在について「自衛隊は憲法違反だ」とする憲法学者がいたり政党の中にも「憲法違反」という意見を発する党も存在します。なぜこういったことが起きるかというと憲法の中に自衛隊のことが明記されていないからです。憲法が施行された1947年には自衛隊は存在していなかったため、憲法上に明記されませんでした。先述した通り、私たちは災害対応や地政学的なリスクから自衛隊の存在が欠かせないものとなっています。国民の9割近くが「自衛隊は必要だ」、「自衛隊が来ると安心できる」、「自衛隊は信頼できる」と答える自衛隊に対する印象を調査したアンケート結果からも見られるように、しっかりと自衛隊の存在を憲法に明記することを議論する必要があると思います。明記されていないから違憲ではなく、国民生活に必要なら憲法に明記して、私たち自身の手で国のあり方を作るのが本来の国民主権国家だと思います。
まとめ
自衛隊という視点から憲法改正について語ってきましたが、その他にも目まぐるしく変化をし続ける現代社会において、さまざまな問題に対応するためにもこの国の最高法規である日本国憲法を、私たち国民が国の主権者としてきちんと考え、必要ならば改正をしていくことが真の国民主権国家になると思います。自衛隊だけではなく、その他にも私たちの生活から憲法問題に発展することは多々存在します。憲法を考えることは政治を考えること。憲法問題を難しいと敬遠せずに考えてみることが大事ではないでしょうか。
おまけ
憲法改正というと戦争賛成だとか、右翼だとか言われますが、必要性があれば物事を変更させていくのは当たり前のことではないでしょうか?要は中身の問題。それにしても自見党内の一部の問題に端を発した政治資金規正法改正のために憲法改正議論が遅れるというのは、改憲を党是としていた自民党にとっては最大の不祥事ではないだろうか。関係する議員はしっかりとケジメをつけて国内外に存在する諸課題に遅れることなく取り組んでいただきたい。