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小中学生の体力が低下:スポーツ庁の調査から

気候が良くなり外で身体を動かしたくなる方も多いかもしれません。ただ、世の中こんな感じなので、運動をする機会が減っているのではないでしょうか。

スポーツ庁の調査

1964年の東京オリンピック以降、スポーツ庁(もともとは文部省、文部科学省が実施)では国民の体力・運動能力の現状を明らかにするため体力・運動能力調査を毎年実施しています。これをもとに健康や運動に関する指針を国が決めるわけですね。こういうもの大切なオリンピックのレガシーです。

最新の小中学生に対する調査結果が公表され、体力の大幅な低下が示されました。コロナ禍で色々な制限があり、身体を動かす機会が減った結果だと解釈されています。例えば、コロナ禍に加え、部活動への取り組みに変化があったこともあり、中学生の運動時間はかなり減りました

運動部における部活動時間の変化(スポーツ庁 , 2022)

2018年に1週間で15時間近くあった部活動の時間が、11時間ほどになっています。11時間までという指針が出たこともあるのですが、かなりの減少です。また、コロナ禍で練習内容についてもだいぶ変化があるようでした。

体力テストも低下

体力テストも成績が低下してるものが多く、例えば、1500m持久走ですと、2008年から10年間だいたい6分35秒くらいで変化しなかった男子平均タイムが、2021年には6分47秒と12秒近く遅くなっています

たった12秒と感ずるかもしれませんが、実質的な全数調査で(小中学生全員を調べて)、10年近く変化しなかった値がここまで変わるのは衝撃的です。12秒も違いがあるなら、単純計算をするとゴール地点で50 m近い差がついていることになります

スマホ時間や肥満の割合も増加

もちろん握力など変化していない項目もあるのですが、全体をまとめた体力合計点についても顕著な低下が見られました。これは特に小学生ではっきりと現れました。スクリーンタイム(スマホ等を見ている時間)や、肥満の割合の増加が男女問わず確認されたので、やはり運動不足なのかもしれません。報告書でもそのような解釈でした。

コロナ禍でなかなか難しいのは百も承知なのですが、なんとか工夫をして運動する時間を設ける必要がありそうですね。運動と健康には明確な関係がありますから、運動不足は子供だけではなく大人にとっても大問題です。

引用文献

•スポーツ庁 (2022). 令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書. https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/kodomo/zencyo/1411922_00003.html


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