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(コラム)書籍「子どもたちの未来を創ったプログラミング教育」を読む(その4)

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学びをつれてくる「道具」ーAIと子どもたちとの関わりー

上記のプログラミングを題材にした教育に関する本を読み進めています。
第9章「学びをつれてくる「道具」ーAIと子どもたちとの関わりー」を読みました。

伝達主義と構築主義

結論から述べると、構築主義教育の方が優れていました。算数と理科、音楽とアートに限っていうならば、構築主義教育で育った子どもたちの方が強かった。一世代が過ぎ去ってみると差は歴然としていたのです。

p.276

自分が連載している「高校数学をプログラミングで解く」は、ここでいう構築主義教育に近いと思っていますので、構築主義教育の方が優れているという結論は自分がやっていることにますます自信を持たせてくれました。
一方で、伝達主義教育がまったく必要でないかと言われるとそうではないような気がします。伝達主義教育と構築主義教育とをうまく交互に使い分けていくようなことがよりよいやり方なのではないかと思いました。


衝突

彼らは中学と高校で自分の能力を低く評価するように変えられてしまっていたのです!

p.279

幸運にも、自分自身はこのようなことにはならなかったと感じていますが、自分の周りにはまさに「自分の能力を低く評価する」ようにされてしまった人がいます。残念なことです。
でも、こうならざるを得ない環境であることも理解できます。評価は必ずしも絶対評価ではなく、相対評価で行わざるを得ない場面も多々あります。つまり、順位をつけなくてはならない。そうなると、順位が低い人はどうしても自分に低い評価をつけてしまう。
相対評価は今後もなくすことはできないと思います。ただ、
 評価が低い = 自分の能力が低い
という考え方にならないような工夫をする必要はあるでしょう。自分が連載している「高校数学をプログラミングで解く」がその一助となるかはまだ判然としませんが、そのようになるように工夫していきたいなと感じました。


AIはどのように学ぶのか

あのK君とあきちゃんのプログラミング体験だって同じです。2人にとってただの記号にすぎなかった「算数」という右手を流れる水。それがタートルという指が左手に綴る「プログラム」と突然結びつき、その瞬間、算数記号は意味を生じたのです。「わかった、ははぁ、わかったぞ!」とあきちゃんは身ぶるいし、「やったー!」とK君は狂喜したのでした。

p.288

自分の中で何かと何かの結びつきに気付くとき、この上ない喜びが得られる、こんな体験を何度がしてきました。だから、K君とあきちゃんが身ぶるいし、狂喜したという気持ちがよくわかります。
「高校数学をプログラミングで解く」でもこういう経験をしてもらえるようにしていければいいなと思いました。


先生がくれた未来へのバトン

最後の第10章「先生がくれた未来へのバトン」を読みました。


いいえ、10年先の仕事をやりに行くんです!

「いいえ、ぼくは10年先の仕事をやりに行くんです!」

p.295

おそらく、現在がこの10年先に相当する時期。「高校数学をプログラミングで解く」がその一助になればと思います。


最後に感想

この書籍を最後まで読了しました。
この書籍は、自分が連載している「高校数学をプログラミングで解く」を中心とした活動に対して、色々と勇気づけてくれるものでした。
この書籍の内容を是非活かせるように工夫していきたいと思います。

MK's papa

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