9歳児が「Google」の社名の由来をつくった話【グーゴルとグーゴルプレックス】
皆が知っている「Google」。その社名の由来を知っていますか?実は、数学の用語、ある大きな数を表現する「googol」(グーゴル)からきています。これは1のあとに100個の0を書くことで実現される量です。
数学的には、googol(グーゴル)は、10の100乗という数で、宇宙の原子の数よりも大きいとてつもなく大きな数になります。googleの共同創業者であるラリー・ペイジが「グーゴル (googol)」 の綴りを書き間違えてしまい、「google」となったようです。(参考:グーゴル-wikipedia)
実は、この「グーゴル」は、9歳児が作ったと言われています。エドワード・カスナ―というアメリカの数学者の甥が、10の100乗というグーゴルと名付けました。さらに、「1のあとに0を疲れるまで書く」ということをコンセプトにグーゴルプレックスという数を提案したのです。(さすがにきちんと定義したのはカスナ―のようですが。)
このグーゴルプレックスという数は、グーゴルを遥かに上回るほどの大きい数で、今回取り上げて考えていきたいと思います。
グーゴルプレックスという巨大数
実は、このgoogolplex(グーゴルプレックス)はとんでもないくらい大きな数でして、宇宙の原子の数をはるかに、はるかに、はるかに超えてきます。はるかにと何度も書かないといけないくらい大きい数なのです。
例えば、本に「0」を印字するとして、だいたい100万個(10の6乗)もの文字を書くことができます。(通常のビジネス本だと10万~15万字くらいですが、かなり小さめの0で書いていると思ってください。)
グーゴルプレックスのすべてのゼロを印刷するしようとするには、10の94乗冊もの本が必要です。どのくらいの冊数かと言えば、この宇宙を100兆個用意して、その宇宙にある原子をそのまま本に変えたらこれが実現できます(笑)意味がわからないくらい大きな数の世界ですね。
先日、「不可説不可説転」という華厳経で紹介されている果てしない大きな数をご紹介しましたが、ちなみにどちらが大きいかと言えば、実は「グーゴルプレックス」です。もはや、どちらも想像できないくらい大きいので比べる意味すらよく分からなくなってきますが、桁違いにグーゴルプレックスの方が大きくなってきます。(参考:無量大数!不可説不可説転!?大きな数の読み方(命数法シリーズ2))
およそ不可説不可説転の「3×10の62乗」乗となります。3のあとに0を62個くっつけて頂き、それを不可説不可説転の肩にくっつければOKです。
とにかく大きい。それが、グーゴルプレックス。
9歳の子の発想とは思えない無限の想像力がこの数をつくり、それが今のグーグルの社名を作り、我々の便利な生活を支えていると考えると不思議なロマンを感じてしましますね。
<文/堀口智之>