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1兆ドル企業史を開示資料で紐解く#1:古い決算書をあえて読む


対象読者

これから新しい会社を起業する方々、会社をさらに成長させたいと考える経営者やマネジメントの方々、ビジネスパーソンとしてキャリアアップのヒントを探している方々、学生でこれからの自分の道を考えている方々、そんな皆様を対象として新たな気づきのある記事を書くつもりです。

はじめに

Warren BuffetのShareholder Lettersは本当に勉強になりました。Berkshire Hathawayが成長してゆく姿、そして、Warren Buffetが進化していく姿がよくわかります。1977年から情報を辿れるということにとても新鮮かつ大きな価値を感じました。

今をときめく時価総額1兆ドル(日本円で150兆円)超の企業の最新の決算は経済インパクトが大きいため、Noteにもたくさん解説してあるし、新聞記事にもなるし、ネットでもどこでも溢れんばかりの情報があります。
それはそれで、時勢を理解する上で大切な情報です。

この記事では、あえて最新情報は語りません。

その代わり、今をときめく時価総額1兆ドル企業の株式公開の目論見書(IPO Prospectus)から順繰りに10-K(米国の有価証券報告書のようなもの)やAnnual Reportをたどってみます。

そして、「株式公開したての新興企業がどのように世界に冠たる企業に成長したのか?」その軌跡を目論見書や決算の開示情報で構成し、皆さんに披露したいと考えています。

開示情報だけでも結構楽しめることを示してみたいのです。

イメージとしては1世代30年というので、30年ぐらいのスパンで決算書をシリーズとして読んで、学んだことを述べてみようと思います。

まずはマイクロソフト研究

素晴らしいことにMicrosoftほどになると、目論見書だけでなく、結構古い決算が見つかります。

  1. IPO Prospectus

  2. 1991 Annual Report

IPO Prospectusからは1982年からのPLがわかるのですが、度肝を抜かれます。
1982年というパーソナルコンピューター産業の超初期段階において既に売上24百万USドル(36億円相当)で、純利益が5百万(7.5億円相当) USドルあります。そして、株式公開の前の年の1985年では、売上142百万USドル(213億円相当)で、純利益が24百万USドル(36億円相当)です。これは、化け物です。

そこから約45年後の2023年には、売上212 billion USドル(31.8兆円相当)、純利益 72 billion USドル(10.8兆円相当)ともはや私の経営の感覚では想像不能な規模のビジネスをする企業に育ちました。

目論見書から現在までの決算書を追いかけて、私に激震が走るぐらい面白いと思ったことをこれから語っていく予定です。

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