ディズニーが大好きっ!
幼少期からの英才教育
ディズニーが好きだ。
子どもの頃に関東に住んでいた私にとって、
両親が時々連れて行ってくれるディズニーランドは1番わくわくする幸せな1日の象徴だった。
幼稚園の遠足もディズニーランドだったし
(時々話のネタにする自慢話だ)、
母は大のプルート好き。
父だって、私たち姉妹が幼い頃は
家族で行ったディズニーランドで
ゲスト参加型のショーに参加したりしていた。
(ドナルドダックの親戚を探せ的なショーだが、
声真似をして優勝した父は「一緒にアヒルの国に帰りましょう!!」とフロートに乗せられ移動。
幼稚園児の私は大号泣、もっと幼い妹は呆然で、
母曰く、大盛り上がりでサクラを疑われるほど
だったという。笑える。)
(↑思ったけどプルート好きって案外少ないよね…)
そんな私が学年が上がるにつれて気づいたこと。
同じ年代の子でも、
思ったほどディズニーが好きではない
小学生になって関西に越してからも、
2〜3年に一度は家族で行き、閉園まで遊んだ。
中学、高校に上がっても、夏休みや連休には
母の帰省のついでだとかで家族で訪れたりした。
この時期は自分のことを特には
「ディズニー好き」だと認識していなかった
のだが、それは、
「人によってはディズニーは
1番素敵でキラキラした場所ではないらしい」
ということに気付くのが遅かったからだ。
(え、行ったことなーい)
(私はユニバの方が好きー) etc…
パークインの朝は、開園を待ちながら
好きなキャラクターのチケットホルダーを
家族で選びあって服に装着(懐かしいね〜)。
幼少期からアトラクションだけではなく
ショー・パレードもしっかり履修して
(次のアトラクションに行きたくてしぶしぶだけど
いざ始まると目をキラキラさせる私たち姉妹)、
ミッキー!ミニーちゃーん!と声援を送る。
リュックの中には防寒具と待機中のおやつ、
グリーティングのキャラクターに差し出す
サイン帳とマジックペンをしっかり持参。
(キャラによってはアルファベット間違えてたり
字が下手だったりするの…可愛い……)
自宅にお土産で買って帰ったオーナメントや
チョコレートの空き缶(定番だよね)、
はたまた食器に至るまで
ディズニーが日常に溶け込んでいる
我が家で育った私にとって、
それはとてつもない衝撃だった。
私にとってディズニーは、
疑いようもなくこの世の1番だったからだ。
(↑化粧品や小物を入れたり。久しぶりに
ちゃんと蓋をしたけどやっぱり可愛い……)
さて、大学生になった私はついに、
前々からの憧れの計画を決行する。
✨✨✨友達と弾丸はしごディズニー✨✨✨
ホテルも予約して夜行バスに乗って、
それはもう大冒険で大興奮だった。
(私の家は門限や外泊にそこそこ厳しかったのだ)
一緒に行った彼女は
その時が初ディズニーだったのだが、どハマり。
以降、毎年1〜2回は夜行バスに乗って
2人でせっせとパークに通った。
(個人的には夏休みとハロウィンが1番テンションが上がる。ハロウィンシーズンの凝った装飾は
何度見ても最高だよね!!)
ファンタズミック !
その時期に行われていたショーやパレードは
生で見る回数が多い分思い入れが深かったが、
中でもシーのメディテレーニアンハーバーで
夜に開演するファンタズミック!は
今までで1番大好きなショーだった。
真っ黒な夜の海を這ってくる微かなメロディ。
(待機していたゲスト達はハッと息を呑む。)
霧の中、ゆらめく水面のような音の広がりと
鳴り響くファンファーレ、そして上がる火花。
水と光と美しい歌声、魔法が風を切る音が
辺り一面に絶えず煌めきを放ち、
これから始まる物語への期待を
よりいっそう盛り上げていく。
ミッキーが迷い込む夢の世界。
広大なサバンナ、スティッチのお茶目ないたずらジーニーの陽気なショータイム、
プリンセスたちの優美で華やかなダンスに
妖しく恐ろしいヴィランズたち、
そしてミッキーの
勇気と魔法と感動のフィナーレ。
私は写真も動画も撮らず、ただその空間に浸り、
子どものように目を輝かせていた。
ファンタズミック!は私にとって1番、
ディズニーとミッキーの魔法を感じる
特別な空間だったのだ。
あーもう大好きだなぁ…
時々部屋を真っ暗にして動画を見てる。
死ぬ前にもう一度生で見たかった……
Dオタではないの(多分)。
まず勘違いしてほしくないのが、
私はDオタという言葉を悪口として使っていない。
むしろ濃密な知識と熱量、
絶えず愛を注ぐエネルギッシュさには
敵わないと尊敬の念すら抱いている。
(そもそも私は何かのオタクにはなれない。
一時期は“中途半端な”自分の好きの度合いに
コンプレックスを感じたこともあるくらいだ。)
パークやショーの歴史に詳しいわけでもないし
海外のパークには行ったことがない。
常にアンテナを張って最新の情報を集めたり
新しいグッズが出れば獲得に燃えたり
グリーティングのキャラ予想をしたり
一眼レフでパークの美しい風景を切り取ったり
そういったこととは無縁で、
好きなものをマイペースに楽しんできた。
ディズニー好きな人って
そういう人たちじゃないの?
ってところとは恐らく外れている。
じゃあ私は何なのか?
パークを隅々まで熟知してインしている
いわゆるDオタが「プロのゲスト」であるならば
私は「プロの一般ゲスト」であると思う。
(あれ、プロってなんだ?)
どうすればパークを満遍なく満喫できるか、
行きたいアトラクションや
季節のショー・パレードも楽しめるか、
歩きながら新しいフードやグッズを見つけたり
偶然出会ったキャラクターグリーティングに
はしゃいで駆け寄ったり、
好きなキャラクターお土産を吟味したり。
事前に研究や対策をしなくても
ディズニーが提供してくれる楽しみを
極めて自然に、楽しんで受け取ることにかけて、
私は貪欲に行動しているのではないだろうか。
ちなみに妹と2人でディズニーに行ったときは
パーク内のアトラクション等のスポンサー当て
をして待機中の暇潰しをした。
「センター・オブ・ジ・アース」
「うーん、第一生命!」
そこだけはちょっとオタク的かもしれない…
(でも割と楽しいよ、これ)
ディズニー音楽にときめきが止まらない
そうそう、
パークを楽しむことと同じくらい好きなのが
作品やパークのサントラを聴くことだ。
アラジン、美女と野獣、ラプンツェル、
リメンバー・ミー、ハイスクールミュージカル、
リトル・マーメイド、ピーターパン、
スプラッシュマウンテン、ハニーハント、
カリブの海賊、ホーンテッドマンション、
海底2万マイル、センター・オブ・ジ・アース、
タワー・オブ・テラー、シンドバッド、
ドリームスオン、ファンティリュージョン、
エレクトリカル、Let’s Go,Villains、
Banzai!Villains!、ハピネスイズヒア、
ワンス、スプーキーBoo、Celebrate!、
ミシカ、ビッグバンドビート、Be Magical!、
ヴィランズワールド、ミステリアスマスカレード
ファンタズミック 、パイレーツサマー……
胸がいっぱいになるような音楽に溺れながら、
通勤の間に一瞬でトリップしていたりする。
(脈拍数まで早くなるから友達に気持ち悪がられた)
世界観の構築に音楽は欠かせない。
作品の世界観の綿密な再現に留まらず、
パーク自らも魅力的な音楽を発信し続けている
点で、やはりディズニーは最強で最高だ。
子どもを守ることは、
大人を守ることでもある
最後にひとつ、真面目な話を。
私がディズニーを愛している理由のひとつに、
ディズニーは子どもを裏切らないから
というのがある。
世の中にはディズニーキャストの
ゲストとの対応や受け答えにまつわる
きらきらしい(嘘くさいとも呼ばれる)
エピソードが数多く出回っている。
ディズニーがとても好きな私だが、
それはないんじゃないか…?と思うような話も
中にはあったりする。
だけど、本当に大事なのはその事実の有無や
キャストの本心などではない。
ここは幸せな夢の国だと、
子どもも大人も安心して信じきれるところ
なのだ。
パークの中やパークにまつわる作品の世界では
悪は滅ぼされ、夢の力は無限大で、
時に、愛は魔法という奇跡を起こす。
たとえ現実で、いつもそのようにはいかなくとも
パークを訪れる未来ある子どもたちに対しては
真摯に、そして全力で、
一人ひとりが かけがえのない存在であること、
私たちは 世界をほんの少し優しく変える力を
持っていること、そして
愛することは何よりも尊いということを伝える。
それは、嘘やごまかしなどではなく、
これから未知の世界を
自力で歩まなければならない子どもたちに
温かい力を与える贈り物になると思うのだ。
思い通りにいかない現実もあることを知り
徐々に子どもでなくなっていくその時、
彼ら彼女らは、大人が作ったこの夢の国で
何もかもを信じることができた
守られていた幼少期を切なく思い返す。
けれどそれは、
この複雑な世界にも確かに存在する善の面を
時々信じて頑張るための
小さな灯りのようなエールに変わるのではないかと思うのだ。
そして、そうして逞しく成長してきた
かつて無垢な子どもだった大人たちが、
パークで心を休め、
再び現実を生きるための英気を養い、
後に続く子ども達を温かく見守ってきたのでは
ないだろうか。
訪れる大人たちもまた、
パークにいるこの時間だけは子どもに戻ったり
世界の優しさや美しさを身体中で浴びたりして
現実でくたびれた心に潤いや光を
与えているのではないだろうか。
そうだとしたら私はうれしい。
やるせないことや辛いことも多い
こんな世の中だけど、
ミッキーたちは今日も笑顔で
訪れる人々を歓迎している。
そのことが、今日も私を
前へ前へと励まし続けている。