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【エッセイ】寡黙だよねっていわれたい

私は、寡黙だよねって言われたい。

なんとなく、寡黙な人って
とても思慮深い人な雰囲気を感じる。
語らずともわかっているといったような。

あまり話すぎると、言葉の密度が薄くなって
内容も薄いような気がしてしまう。
そう思うのに、私は話さずにはいられないのだ。

人は言葉でコミュニケーションをとる。
今までのこと、今のこと、これからのこと、
状況であったり、気持ちであったりを言葉で伝えあう。

ありったけの言葉を並べて、
より自分の気持ちに近い言葉を探し出す。
そして伝える。
気持ちを。

話さなければ伝わらないけど誤解を生むこともない。
でも伝わらない。
話せば伝わるけど誤解を生むかもしれない。
でも伝えられる。

どちらがいいのだろうか。
私はついつい言葉を並べすぎてしまう。
だからこそ寡黙な人にあこがれるのだ。

伝えたいと思って話し出すと、
ちゃんと伝わっているかと不安になって話を続け、
話過ぎたと後悔をする。
わかっているのに話過ぎてしまう。

私は、寡黙だよねって言われたい。
そんな日を夢見て、また今日も言葉を紡ぐのだ。

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