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[自己紹介] きものを仕事にしたいと思うまで。
こんにちは、久しぶりに投稿します。
いままで、「マタギちゃん」名義でお仕事で頂いていた子育て系のライティング記事を載せていました。
が、この度、2025年からきもの関連の事業を始めることになり、noteでは、きもの事業の方の情報を発信していくことにしました。ややこしくてすいません💦
ですので、私についてさいしょに自己紹介をさせていただきます!
お付き合いいただけると嬉しいです!
私は10年前まで、
・1人で着物着られない
・盆踊りの輪に入れずに指くわえて見てた
人でした。
ですが今では、
・一人で着物を着て
・日本髪を結い、舞台メイクもして
・なんなら他人にも着せて結って
・エグザイルメンバーと一緒に盆踊り出て
・妖怪コスプレコンテストの常連
・年に数回舞台で踊る
という人になりました。
その10年のお話を聞いてほしいです!
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1.少女まんが、エロまんがで稼いだお金、だいたいダイビング旅行に溶かす青春
私は21歳でマンガ家デビューし、今も現役で連載やら原作をやっております。
少女漫画雑誌でデビューしてすぐに田舎から上京し、最初こそは鳴かず飛ばずの極貧生活を送っておりましたが、2~3年後にはバイトをやめて、原稿料だけで暮らせるようになりました。
当時はまだ、ティーンズラブというジャンルが出始めたばかりで、描ける作家も少なかったこともあり、すぐにコミックスが出て、日本経済も元気な時代でしたので、私はかなり稼いでいました。
しかし、若い女がいきなり稼ぐと、だいたい今よりいい家賃の物件に引っ越したり海外旅行、夜遊びであぶくのようにお金は消えてゆきました。
それでも楽しければいい、そんな享楽的な青春を送っていました。幸せだったと思います。
でも、30まじかになって、「あれ?わたしいつになったら結婚して子供産むんだ?」って焦りだし、急いで付き合いの浅い彼と結婚したので、まもなく破局。
そして、離婚のダメージやら、連載していたマンガ雑誌が次々廃刊になったり連載打ち切りなどが重なり、心身ともに患ったりして、数年間仕事中にもアルコール飲んだり、ゲームと現実の境目がわからなくなったりしている時期がありました。
私の暗黒時代です。
暗黒時代だったのですが、なぜか棚からぼたもちのように再婚してくれる方が現れ、運よく再婚し、人生のリスタートが始まりました。
しかし、流産したりまた雑誌から戦力外通告、失業の危機。とにかくジェットコースターみたいに上下のふり幅が激しい30代をなんとか生き延びていました。
そんな私に転機が訪れます。
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2.働きすぎ&離婚で鬱からの、深川へ移住でどっぷり和っぽい暮らしに沼るぅ
再婚して流産から何年も子供はできなくて、不妊治療にも嫌気がさし、そろそろ見切りをつけないといかんのか・・・と、やさぐれて、10年間もやめていた煙草を吸いだしたりしていたころに、夫の転職のため、深川に引っ越ししました。
それまでは豊島区や港区などを転々としていたのですが、深川はほかのどのエリアとも全然違いました!
まず、毎年大きなお祭りがあります。町民は祭りに命かけてる熱い人が多い。
地元だけではなく、他のエリアにも助っ人で神輿を担ぎに行きます。
そして、人情が厚い!
ほんとかよ?と思われるかもしれませんが、深川の人たちは(とくに地元民)は本当に優しい。ぶっきらぼうな言い方だけど、細やかによそ者の私に声をかけてくれるのです。
わたしはこの街が大好きになりました。そして、地元の「細川流」という日本舞踊(どっちかというと民謡舞踊)の先生に弟子入り。
それまでは、着物は好きだし、盆踊りも好きだったけど、自分では着られないし、見知らぬ土地の盆踊りには進んで輪に入っていく勇気がありませんでした。
「日本舞踊」と聞くと、非常にお金のかかる、ハイソな人たちの習い事、というイメージが強いと思うのですが、ここの師匠は、すごく庶民的で、「女子会みたいに楽しい習い事」をモットーに、女子力を鍛えるエクササイズかのように軽やかに日本舞踊を教えてくれる人でした。
発表会でもお金をかけないように、自分たちで着物を着て、ヘアセットもお化粧もできるようになりましょう!と、全部1から教えてくれたのです!!
お稽古仲間も、20代~40代くらいの、美意識の高い人が多くて、お互いに情報交換したり、刺激しあったりして本当に楽しい数年間を経験させてもらいました。
このお教室では、地元のお祭りや懇親会など、細やかなイベントやワークショップが多くて、たくさんのお客様の前で踊る機会が頻繁にありました。おかげで度胸もつきました。
他にも和楽器のバンドに誘われてライブをやったり、町内会に入って神輿を担いだりして、深川暮らしを満喫する私。
もちろん、このころから自分でリサイクル着物や反物を買って呉服屋さんで仕立ててもらうことが増えた。
富岡八幡様と、浅草の待乳山聖天さまに、子授かりの御祈願をして、超高齢出産だったのですが、ついに子宝にも恵まれました!!
コロナ禍が始まり、お教室を中断したり、着物を着て出かける気分ではない時期もありましたが、やはり久々に着物を着ると気分はノリノリでした。
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3.演歌で踊りたい欲求が爆発!!
コロナが収まるころ、お教室に復帰したのですが、いろいろ諸事情あって、私は師匠の許可を得て、卒業。別の先生のもとで「新舞踊」を習い始めることに。
細川たかしや、島津あやといった演歌歌手の曲で、情感たっぷりに踊るやつです!
「夢芝居」とか、「天城越え」とか、じつはあでやかに踊る師匠にずっと憧れていました。
でも、新しい師匠は男性で、男踊りがとっても痺れるのです。私も数曲、男装をして舞台に上がらせていただきました。
これがまたメチャメチャ気持ちい!!
あれ…私…本業でたまったルサンチンマンを、踊りの舞台で発散させてないか?
本業は、やってて楽しいし、天職だと思う。
幼き頃からの夢だった仕事を、30年近くやってこられた。でも思ったほど思い描いた結果は出せていない…
わたしはちょうど、ミドルライフクライシスの真っただ中にいたのです。
まさに同じタイミングで、老眼が進行し始めて、長時間大きなモニターの前に座ってデスクワークをするのに限界を感じてきました。
生産性もがた落ちです。同じページ数の作品を、20代のころの倍の時間かけて生産する(でも原稿料は20年前よりも安い)。
もうあと10年くらいは、仕事を続けようと思っていたけど…むづかしいかもしれない。
そう感じ始めた時、他になにかやりたいことないかな、と思い始めました。
きものと、踊ることが好きだ。こんな楽しいのに、みんなどうしてきものを着ておしゃれを楽しまないのだろう?
踊り仲間はたくさんいます。でも、昔からの友人や、ママ友たちは誰も着ません。
持っていないと言います。
「なんで着物、着たいと思わないの?」ってインタビューしてみました。
「敷居が高い」
「お手入れがめんどくさい」
「着物警察が怖い」
「一人で着られない」などなど。
だったら、その敷居を、私が低くしていきたい!!
これが、着物の事業をやっていきたくなった大きな理由です。
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4.きものはそないに、怖ないんやで
昨日、ちょうどネトフリで、岩下志麻の代表作、1作目「極道の妻たち(おんなたち)」を鑑賞したばかりで、わての中で、今何となく関西弁ブーム中。
そうそう、きものは怖くない。そんな鉄壁の入り口を、低く低くしたいんです。
まずは、きもの着てみたいけど、持ってないし着られない。
そんな人に、楽しさを伝えることができたら、サイコーだな。
もちろん、きもの大好き、泥沼ってる皆様にもお会いしたい。一緒に、盛り上げてほしいって思っています!!
長々と書いてしまいましたが、私の熱量が伝わったら嬉しいです!
よろしくお願いいたします
まず、「帆の丸商店」の第1弾企画としましては、きもの撮影会を3月16日日曜日に、文京区の旅館にて開催予定です。追って、詳しい情報をこちらで発信いたします!
もし少しでも気になったら、フォローしてチェックをお願いいたします!!
マタギちゃんby帆の丸商店