【美術展2024#27】MUCA(ムカ)展 〜バンクシーからカウズまで〜@森アーツセンターギャラリー
会期:2024年3月15日(金)〜2024年6月2日(日)
展覧会タイトルは「バンクシーからカウズまで」となっているが、なぜか展示はKAWSから始まりバンクシーで終わる。
KAWS
2021年にここ森アーツセンターギャラリーで「KAWS TOKYO FIRST」と題した展覧会があったがそれ以来のKAWSだった。
NIGO氏との90年代からの繋がりで裏原宿ストリートカルチャーの流れも組むKAWS。
2021年展ではビビッドな色使いの平面作品が多く出品されており、ちょっと面白いなと思ったのだが今回は地味めな配色の作品しか並んでいなかった。
個人的にKAWSは色鮮やかな作品の方が好きだ。
果たしてKAWSはアンディ・ウォーホルやキース・ヘリングのような時代の寵児になれるだろうか。
JR
十年くらい前にこの映像を見て以来、気になっているアーティスト。 ↓
この話も刺さる。 ↓
今回の展覧会ははっきり言ってこの人を見るために来た。
JRのブースはそれほど大きくなかったが、私にとっては存在感があった。
TEDのスピーチにも登場する作品。
我が家のJR作品。
昨今、なんとJRは高校の教科書でも扱われている。
自分の時代と比べてなんとも隔世の感がある。
こんな教科書で美術を学びたかった。
BANKSY
この人の作品の価値について個人的には懐疑的だ。
特にステンシル作品についてはそんな金銭的価値があるかね。
金持ちのおもちゃにされているような、というかそのようなマネーゲームも作家の存在そのものも全て引っくるめて大々的に仕組まれた新しいスタイルの社会実験的プロジェクトなのだと思うことにしている。
一番最後の部屋にはあのシュレッダー騒動の作品が展示されていた。
個人所有のはずだがよく貸し出してもらえたな。
価格も爆上げ中
2018年:1億5千万円
↓
2021年:29億円
そんな出して欲しいかこれ?
この作品初めて生で見たが、正面から見るだけだとわからないのだが横から見ると額縁には明らかにおかしな厚みがあり、なんらかの仕掛けが組み込まれているのに気づかないわけがないくらいの不自然さだった。
オークション会社もバンクシーも落札者も所有者も全てがグルでマーケットで遊んでいるに違いない。
どうしても90年代のラッセンブームみたいな胡散臭さが拭いきれない。
ところでこの作品、シュレッダー騒動を機に《愛はごみ箱の中に》というタイトルに改題されたという認識だったが、2021年にさらにタイトルが《Girl Without Balloon》へと変わっていたらしい。
…まあどっちでもいいか。
東京は今日も平和だ。
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