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2021年1月FP2級技能検定、難度が高まったと思ったのは、私だけではなかったようだ

「始めてください!」という試験官のアナウンスとともに「やったるぞ!」と、鼻息荒く問題の表紙をめくったが、まず目に飛び込んできた問題2を見て足元をすくわれた。ここは例年、キャッシュフロー表の作成方法とか、各種係数について聞かれるところだ。可処分所得を問う問題、初めてじゃない?過去問にもなかったし、見直してないよ! 

だが、可処分所得の算出自体は易しい計算なので、難度は低いと言える。むしろこれは、FP協会の優しさだったのかもしれない。次ページ以降、そう思えるほどの難問が続いた。

そもそも4択であることが2級の難しさだと思っていたのだが、2択まで絞ったのちの決め手に欠ける問題が、連なる連なる。「言わんとすることはわかるけど、そんな根掘り葉掘り聞かれても困る!」と、心の声でグチりながら問題を読み進めていった。

午前の学科は60問で、制限時間は120分。迷っても、1問2分以下で答えねば時間内に終わることができない。問題を読み、すぐに答えが浮かばなければ、印をつけて飛ばす作戦は立てていた。しかし、4ページ目から早速、飛ばしが連チャンで続く。全部で24ページもあるというのに、初っ端でこれって、どうなっちゃうの?

飛ばして飛ばして先を急いだら、60分で最後までたどり着いた。もうびっくり。当初の予定では、100分前後を目標にしていたからだ。それだけ迷う問題があるってこと。恐ろしすぎる。

すぐさま頭のページに戻り、2択で迷っているものの結論を出していく。いくつかの記憶を手繰り寄せ、「これがこうなら、あれは違うかもしれない」などと、仮説もたくさん立てたのだが、最終判断は「エイヤッ」。1問まるっとわからないものもあり、それはもう有無を言わさず「エイヤッ」。運試しは2問正解していた。合掌。

15分を残し、なんとか二巡目を終えて見直しに入る。3級のとき、見直し時に答えを変えたものでことごとく失点したので、答えの変更には慎重でいた。だが、答えを見れば見るほど惑う。時間的にすべての見直しは難しいと考えていたが、気になる箇所が増えるほどに、全部を確認せずにはいられなくなった。けど、時間がない。大急ぎで見直す中で、反射的にいくつか答えを変えてしまった。危機感には抗えないわ。

制限時間ギリギリまでチェックを続け、慌ただしく試験終了。開始60分以降、終了10分前まで、終わった人は退出することができるが、今回はほとんどいなかった。

そりゃそうだ。難しかった。みんな難しかったよね? 今回は過去問対策ではカバーしきれなかったのでは? FP検定は絶対評価らしいので、他人の出来具合は関係ないのだが、頭の中が真っ白けになったのが自分だけだったらどうしよう…という気持ちと、落ちたわ…という落胆の気持ちが入り混じり、とてもじゃないけど、問題を見返す気にはなれなかった。

午後の実技に向けて、落ち込む自分を鼓舞しなければならない。「実技だけでも受かっていれば、次がラクだ!」と言い聞かせ(次回、免除になるので)、軽食を摂りながら過去問を見返した。だがどうも学科に気持ちが引っ張られ、ちょいちょいぼんやりしてしまう。学科のパンチ力は凄かった。

3級で手応えを感じられなかった、TAC出版の『試験をあてるTAC直前予想』。今回は購入を見送ったが、どんな予想がされていたのだろうと思い、受験後に本屋で立ち読みしてきた。うーん。やはり実際の試験よりストレートな問題が多くて、これだけの対策では厳しそうだ。

試験直前にやるべきは過去問であることは確かなのだが、教科書の隅を突く問題が多々あったので、並行して教科書の精読に注力すべきだったのかもしれない。TACとかに通っていたら、そのあたりご教示いただけるのかな。

しかし、過去問ひとつ解くのにも学科だけで2時間近くかかるので、さらに教科書を読み込む時間や集中力の確保は難儀だ。細切れに、サブリミナル的に読んだり解いたりするしかないのだろうなぁ。そこは自分好みに、いかに効率よく対策していくかが、独学の腕の見せ所なんだろうけど。

13時半から実技。40問を90分で解く。こちらは打って変わって、例年通りの様相。見慣れた問いが多く、落ち着いて取り組むことができた。学科の難度を上げた分、実技は易しめということなのだろうか。早くどなたか専門家の方、FP協会の思惑を分析していただきたい。

帰宅中、『FP2級 難しい』で検索をかけるも、まったくヒットしない。すぐに投稿したくなるほど、難しく思わなかったのかな。Twitterをしていない身としてはググるしか能がなく、世間の反応が知りたくてたまらなかったが、情報のないまま家路に着いた。不安。ていうか、ほぼ諦めモード。

解答は、試験当日の17時半にホームページで公開される。恐る恐る自己採点したところ、学科は38点と思われる。合格ラインは36点。ギリギリ合格だ!でも「やったー!」と、ぬか喜びするのが怖いほどのギリギリの点数。何かの間違いが起きれば、あっという間に奈落の底に突き落とされそうなので、正式な結果通知をひっそりと待ちたいと思う。

試験翌日からポツポツ受験記が見られるようになり、皆さん一様に「難しかった」との意見。殺意さえ感じた方も多数。難しいと思って焦ったのは、私だけじゃなかった。ホッとしたー。

試験の正式結果通知は3月5日。長いなぁ。無事に合格していますように…。

とにもかくにも、受験生の皆さん、お疲れ様でした!

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