無料の話
「予想通りに不合理」の続きです。今回は「無料」のお話。
これも、社会規範と市場規範の行動に密接に関わっていてとても興味深い内容でした。
[ 無料のモノ ]
無料のものには引力があり
100円→0円
1,000円→900円
同じ値引きの金額の場合でも、ゼロ円のものに人は殺到する
300円→200円
1,000円→900円
300円→100円
1,000円→800円
100円ずつ引いた場合も、200円ずつ引いた場合も選択する割合は変わらない
100円→0円
2,000円→1,000円→900円
1,000円のものの値段がもともと2,000円だったとして、50%以上値引きになっている状態だとしても、その影響を受けることはほとんどない
[ 無料の力 ]
無料のものには引力があり、多くの人を惹きつける
一方で、金額がゼロになると「社会規範」で行動するため、需要が抑えられる
価格が安いと需要が増加し、ゼロ円になると需要が減少する
ただし、需要者数はゼロ円の方が多いが、需要数自体が減るという現象が起こる
[ やる気とお金 ]
企業の場合は、やりがいややる気に対して、金銭的な話を持ち出してしまうと、やりがいややる気を失わせてしまうことがある
デートの最後にその日かかったお金の話をしてしまうようなものだ。
と作者は表記している
デートや婚姻では、対価を意識してしまうと損得勘定が生まれてしまって関係性に破綻を招いてしまいがちになる
それと同じように、企業活動の場合も「やる気」や「やりがい」に対して「金銭的報酬」とどう紐付けるか、「対価」をどのように提示するかが肝になってくると考えられる
マネジメントの観点では「評価」に対して機械的に「対価」を決定するのが良いが、「評価」自体には「社会規範」の部分も含まれてくるので、切り分けを行い
「社会規範」としての「対価(福利厚生的な部分)」と「市場規範」としての「報酬(金銭的な部分)」で分けるようにするとバランスが取れるのかもしれない
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最後までお読みいただきありがとうございます。
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