キャンティと、肉塊。〈イタリア/サンジョベーゼ(キャンティ)〉
みなさん、こんばんわ(^O^) 3000円ワインの民、ますたやです。
ところで、ここでみなさんに、うかがいたいことがあります。
お料理、しますか?ーー
・・・はい。質問からお察しのとおり、ますたや、実はあんまり料理をしません。
しません、というより、日常生活のなかに「料理」の時間を組み込むことが苦手です。
休日にはりきって、とか、パーティ料理、とか、そういうのはできるんですよ。それはむしろたのしい。料理をすることが「できるか/できないか」と聞かれれば、つまり「可能/不可能」の話としては、たしかに「可能」ではあるんです。料理を作ることが、嫌いなわけじゃない。
ただ、生活をまわすための料理、日常の一部としての料理が、どうしても、苦手。苦手というか、できればやりたくない。(率直)
これ、料理に限ったことじゃないんです。基本的に家事全般、というか、生活全般、できるだけ省エネでいたい。なんでまたすぐ着る洋服を、いちいち畳まなきゃいけないんだ。先週かけた掃除機を、どうして今週もかけなきゃいけないんだ。どうして爪は、切ってもまた伸びるんだ。(人間だもの)
・・・そんなわけで、なるべく家での活動を控えめにおさめたいますたや。特に時間が限られている夜ともなると、どうしても晩ごはん制作はあとまわし、近所のスーパーをヘビーローテーションすることになるわけです。セブンイレブンなんか2日に1回ですよ。近くて便利、どころじゃない。もはや我が家の冷蔵庫(室内)。
さて、そんな省エネ系アルパカのますたやが、どうしていきなりこんな料理の話をしているのかといいますと・・・
はい、こちらの素敵クリエイターさん。その名も、料理とワインのコンサルティングをなさっているAyanoさんに、ますたやの記事をご紹介いただいたからです!^//^わーい
ワインにマリアージュする料理の数々を日夜研究され、おシャンティなお写真とともに記事にしてくださっているAyanoさん。ご近所で手に入れたお野菜を使って作り上げられる、季節感あふれるおシャンティな料理たち。こちらをぜひ、みなさんにもご紹介したい!・・・と思ったわけですよ。
・・・で、考えるわけじゃないですか。
『ワインに合う、とっても素敵な料理たち♡ こちらのレシピを使わせていただき、さっそく作ってみました!』▶ 記事はこちら!
・・・って、やりたいって。思うじゃないですか。思いますよね。思ったんです、アルパカだって。そしたらちょっと、素敵アルパカになった気分にもなれるじゃないですか。無駄にピンクの毛並みが、ちょっとインスタ的ななにかに映えるかもしれないじゃないですか。
そう思って、記事を2周しました。
3周め、あきらめました。(はやい)
・・・インスタ映えアルパカへの道は遠かった。急におシャンティにはなれませんでした。
おシャンティには、日々の努力と積み重ねが必要なんですね…。「え~、お風呂昨日もはいったじゃん」とか言ってる場合じゃないんですよ。いや毎日入ってますよ、念のため。むしろ、毎日毎日30年以上入り続けているにも関わらず、いまだにあきらめがつかないの、逆にすごい。その継続力を違うところに使って欲しい。
というわけで、お料理のレシピについてはいずれ、休日料理として楽しませていただきます!(^O^) すでにおシャンティの訓練を積み重ねて来られたみなさんは、ぜひこちらの記事を参考になさってみてください♪
いやあ、すごいなぁ・・・いったい人間何周めなんだろ・・・
でもさ、ほら。サンジが言ってたじゃないですか。
誰にでもできる事とできねェ事がある。お前にできねェ事はおれがやる。おれにできねェ事をお前がやれ!!! ーーONEPIECE 43巻 414話
ますたやができることーー それは、おいしいワインを飲むこと!
ということで、今夜もおいしい3000円ワインを飲みました!
ニポッツァーノ・キャンティ・ルフィーナ・リゼルヴァ 2017 [¥3800 ]
<ワインdata>
国:イタリア(トスカーナ) 種類:赤ワイン 品種:サンジョヴェーゼ、マルヴァジア・ネラ、コロリーノ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン ヴィンテージ:2017 生産者:フレスコバルディ インポーター:日欧商事
<バランス>
酸味★★★☆☆ タンニン:★★★☆☆ 香り:★★★☆☆
イタリアはトスカーナ、泣く子も黙る、キャンティです!(拍手)
ちなみに、インポーターである日欧商事さんのページから、生産者であるフレスコバルディが紹介する、トスカーナ動画を見ることができます。
ああ、いいですねぇ・・・この、糸杉が点々と並ぶ曲がりくねった坂道。左ハンドルのスポーツカーで、走ってみたいですねえ・・・!
さて、こちらのキャンティ。いわゆる『クラッシコ』ではなく、なにもついていない、無印キャンティでございます。でもエチケットには、ソットゾーナである『ルフィーナ』の地理的表示が。
ソットゾーナ?
・・・はい。ソットゾーナとは、『クラッシコ』のつかない無印キャンティのなかでも、さらに特定の地域で作られるワインが名乗ることのできる地域名のこと。
ここでは『クラッシコ』ではないキャンティ、というのがミソでして、キャンティってその名前のかわいさ(キャンティ♡)も相まってイタリアが誇る超超有名ワインなのですが、実は順風満帆なだけではない、紆余曲折があったのです。
詳しくは、わかりやすいドラジェさんの記事におゆずりするとして・・・(他力本願)
要するに、おいしいワインができすぎちゃって質が落ち、質を担保するためにあわてて規制を入れてみたものの、今度はそこからはみ出すものが出てくる・・・という、
いかにもイタリアがやりがちな、いたちごっk・・・げほっ、「自由」への飽くなき挑戦を続けるイタリアらしい伝統的フリーダムワイン、それが、キャンティの持っている、もうひとつの魅力です^♡^
▼ フリーダムイタリアを心から愛おしむ記事はこちら。
さて、ということで、キャンティです。
グラスに注いでみると、2017年とはいえまだまだ紫が濃い!ぴっちぴちの若々しい印象でした。香りもまさにそんな感じで、グラスに注ぐとその瞬間から、フルーティさと、酸味と、樽香がたちのぼります。うわー!おいしそう。
口に含んでみると、まさに香りのとおり!フルーティさと、酸味と、タンニン、そのどれもが追いかけくるようです。強い…!
ところが、にもかかわらず、です。不思議なことに、全体としてはエレガントですっきり爽やかな印象なんですよ。透明感があって、雑味がすくなく、綺麗で飲みやすい飲み口。
どうやらルフィーナの土地は、クラッシコ地域とくらべると標高の高い場所にあるようです。このため気温が冷涼になりやすく、葡萄の成熟に時間がかかる結果、軽やかな味わいになりやすいようでした。
ええぇ、なにそれ、おいしい…!つい、ぐいぐいとグラスが進んでしまう。これは、危険なかおり…!
はー、これはぜひ料理に合わせたい・・・!もちろんイタリア料理に、それもできれば、肉料理に・・・っ!
ーーさて。実はますたや、ここまでを完全な「フリ」として、「実は、お肉焼いちゃいました~♡」って、言おうと思ってました。
お料理はしない言うてたやんかーい!いうて。
てへへ、あまりにキャンティがおいしかったから!いうて。
お肉焼いたんも、料理です!とかいうて・・・
トスカーナ名物Tボーンステーキ風に、お肉を焼いて食べました~♡などとのたまいながら、おシャンティ写真をあげる、予定でした。
ええ。焼きました。 焼きましたよ!
スネ肉を。
\ドン!/
▶ フリー素材です。
Oh・・・ますたや、完全ミス。ランプとかヒレとかバラとか、そういう何かを手に取ったつもりが、こんな日に限って不注意によるミスが発生。買ってきたのは、スネ肉でした。うっかり、2割引きに目がくらみました。
それでも、どうしても焼いた肉が食べたかったますたや。インターネットで調べてみますが、どう調べてもスネ肉は硬い、嚙み切れない、筋肉痛になると、散々な言われようです。
くっ・・・我々もここまでか・・・でも、あきらめきれない・・・なんとか焼いた肉が食べたい・・・!だって、ここには、まぎれもない肉塊があるのだから・・・!
という謎の執念のもと、なんとかすじをそぎ落とし、こまかく切り刻み、なるべくじわじわと炒めてみました。
なんだったら臭みを取るためにローズマリーなんかを入れたりして、
っていうかこれふつうに料理だな。
料理はしないという前提が完全にくつがえる、まさかの展開に。
さて、そのお味やいかに・・・?!
意外と食べれらる(勝利)
ときどき硬いところはありましたが、ジビエ感覚でなんとか誤魔化せる範囲におさまっていました。ほっ…!
しかもこのキャンティ、なんとも爽やかに、お肉のくさみや脂分を消し去ってくれます。ジビエ風スネ肉のステーキ、なんだか何口でもいけちゃいますね~。おお、これは嬉しい誤算。まさに、イタリアワインと料理との、マリアージュの奇跡・・・!
思わぬキャンティの底力に触れ、無印キャンティにめろめろになった金曜日の夜。
絶対次こそは高級サーロインステーキを買うんだと、強く心に誓ったますたやの鼻息とともに、たのしいハナキンの夜は、静かに過ぎてゆくのでしたーー
▼ ちなみに、ポッドキャスト『ワインの輪』さんでも、キャンティ回(#61)が放送されました。キャンティでも飲みながら、ごゆるりとどうぞ^^
それではみなさん、ここまでお読みいただいてありがとうございました♪ お肉を買うときは、お肉の部位に注意してくださいね!
また、次の3000円ワインでお会いしましょう! ますたやでした(^O^)
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
twitter:@3000wine_tami
Instagram:@3000wine_no_tami
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