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言葉のアパルトマン

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詩や散文、頭に浮かんだ言葉を書いています。
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2022年12月の記事一覧

浮上した言葉#5(2022.12.1-12.8)

・どんなに美しく装っても日が暮れるとみんな塗りつぶされて等しくなる。自ら光を放つ人、あるいは人の光をうまく反射させられる人だけが生きていける時間。 ・ひとつだけ願い事を叶えてくれるという時、そのひとつに「たくさん願い事が叶うようにしてください」と言う程のあさましさ。 ・人のためにやって「あげている」という乱暴さ。 ・ハザードランプを吸い取ってしまうほどの闇に覆われた国。助けを求めても誰も気づかない。 ・うつむいてばかりいたらどこを歩いているのかわからなくなるし、目の前

浮上した言葉#4(2022.11.24-11.30)

・目の前の鏡はたしかに自分を映しているけれど、左右が逆だ。人から見た私の姿とも違う。これは、いったい、誰なんだ。 ・時間に抱擁され愛撫される者、時間に殴打され惨殺される者。 ・さえぎるものがない広い世界に憧れるが、そこには身を隠すものがなく、心を削る強い風がそのまま吹きつける所だ。何かを望むのなら覚悟がいる。 ・小さな点、あるいは毛のように細い線の形をしているから見えづらいけれど、地獄は私たちの隣に存在していて、心が弱ってくるとすぐに暗闇となって忍び込んでくる。 ・雲