日本の失われた30年
今日は実家に母の顔を見に行きました。母と色々話しましたが、その中で日本はなぜこんな国になってしまったのかという話になりました。
日本の賃金が30年間上がっていないのはご存知でしょう。私が主婦になって30年になりますが、生鮮食料品の値段も上がっていません。
30年前もキャベツ、レタス、ほうれん草、ジャガイモ、玉ねぎは198円でした。季節や災害によって若干の変化はありますし、最近玉ねぎは高くなりましたが。
これっておかしいのですよ。
昭和の大卒初任給
母に母が社会に出たころの大卒初任給を聞いたら「1万円くらいだった」と言っていたので調べたところこんなサイトを見つけました。
1959年の大卒初任給が10,200円ですのでこの頃でしょうか。1950年には4,223円でしたので9年間で倍以上になっています。
1969年が27,906円なので10年で倍以上に上がっています。1970年の31,510円から1979年の97,500円は3倍以上。
このサイトのデータはここまでですが、私の記憶で1980年代中頃の大卒初任給は15万円程度でした。
40年経った今、大卒初任給は221,637円ですから伸びが鈍化しているのがよくわかります。
物価が上がっていないことをおかしいと思わない日本人
母がいきなり言い出したのが「コロッケが7円だった」でした。たぶん昭和30年代後半のことだと思います。
コロッケは30年前も今も100円~150円程度でしょうか。
母に「7円のコロッケが翌年10円になって、その翌年に12円になって、そのまた翌年に15円になっても不思議じゃなかった時代でしょ?」
「うんうん」
物価が上がっても賃金も上がっているので買えたのですよ。それが今は賃金が上がってないので物価も上げられない。どうしようもない状態です。
そして物価が上がらないことをおかしいと思わない日本人。むしろ値上げは悪だと思っている節もありませんか?
こう書いている私も今の仕事にシフトした2015年から7年間、単発コンサル、継続コンサル共に値上げはしていません。(バリエーションは変えています)
世界の中で日本だけ賃金も物価も上がってない
賃金も物価も世界中で上がっていないならいいのです。日本だけだから問題あり。
こんな記事がTwitterで流れてきました。
日本を脱出して海外で暮らす日本人の数が30年間で倍増しているのです。経済停滞している日本よりも東南アジアなど成長している国の方が魅力的です。
このままでは優秀な人材は日本に見切りをつけて海外に出て行ってしまいます。
先週サイバーエージェントが2023年度の大卒初任給を42万円にするというニュースも話題になりました。IT業界は深刻な人材不足なのです。
先の記事に書いてありますが、経済協力開発機構によると、日本の1990年~2020年の平均賃金の上昇率は4%ほど。同じ期間に米国は約5割増、韓国は約9割も上がっているのです。
大丈夫か日本?と思いませんか?
日本国内で調達できるモノの物価は上がってないとはいえ、原油高などで実際はジリジリと上がってきています。
電気ガス、ガソリンなど値上がりしていますし、今は値上げをせずに頑張ってくれている企業も資源の価格高騰から値上げせざるを得なくなってくるでしょう。
スタグフレーションの日本をどう立て直すか
少し前にメルマガにも書きましたが日本はスタグフレーションに陥っています。(バックナンバーでお読みいただけます。2022年6月14日配信)
不況にも関わらずインフレーション(物価上昇)が起きているのです。
日本人の生活はキツくなる一方です。本当に食べていけない人たちが出てきます。
このままでいくとですね、近い将来「お手伝いさんは日本人がいいよね。真面目だし手先が器用だし安い給料で働いてくれるし」なんて言われる時代がくるかもしれないのですよ。まじで。
この日本だけ取り残された30年をどう取り戻していったらいいのか。そのために私たちに何ができるのかを考えたけど答えは見つかりません。
国の施策として大きく舵を切らなければ日本は沈没してしまうかもしれない。いち日本人として、20代の息子を持つ母親として、大きな危機感を持っています。
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