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鎮める (詩)



死者を弔えない奴に 一寸の価値もない
平気で人を傷つける奴に 未来はない
僕は彼らが業火に焼かれることを願う
しかし彼らとは違い 僕は罪人でも弔う

どうして生まれてきてしまったのだろうと
感じさせる愚者たちがいるとして
彼らに優しい言葉をかけたとしても
彼は自らの炎で人を殺めてしまう

僕にできることは彼らを鎮めることで
決して彼らを八つ裂きにはしないだろう
彼らは彼ら自身の持っている火によって
自らを滅ぼしてしまう運命にあるから

悔い改めることができる人間ならいいが
それを望めないのなら 無念ではあるが
この世からご退場してもらうしかない
残念だが 今の世に余裕などないから

それと いつか僕が深い誤ちを犯したとして
懺悔室で許しを乞うような真似をしても
僕は僕自身の炎によって身を焦がし
この世から退場することだろう

救われるのは善人だけでいい
しかし今は善人だけは死ぬ時代
僕は常々この世の不条理を恨み
少しでも変わればと静寂を生み出す


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