指示命令強制型の指導を手放す学校の未来へ
指示命令強制による管理教育の強まり、と、そのまずさについて、ライブ配信を中心に言及してきました。
特に僕の関わる地域の小中高は一貫して、まるで示し合わせたかのように、その手法を強めています。学力には関係なく、です。
そして今、その(悪い意味での)成果が出てしまう時を迎えています。
今一度、学校教育に関わる皆様にはこのことについての見直しをお願いしたいと思います。
自宅学習はほぼ不可能に近い、そういう子どもたちを多く作り出しているのはなぜか、と。
今まさに、学びの本質に立ち返るときです。
普段、自立して、自らの意思と意思決定で学習をしてきた子ですら、いきなり投げ出されたこの状況下ではやはり厳しいのです。
なにせ、新学期、新学年突入期のため、教科書すら手元にないのですから。教科書があったとしても、小中学生でまともに予習できる子がどれほどいるでしょうか。
「管理統制の元でしか学習しない子」たちは「なおさら」そうだと言えますよね。
ただでさえ、長く続いてきたITC教育の強化は、全国でもごく特定の学校のみに留まってきました。パソコンすらまともに使えない人達が、自分が使いこなせないゆえに、頑なにリアルに逃げ込む、リアルのよさのみを主張する。
紙ベース、リアルベースのみの運営は、ここへきて、連絡手段すら持つことができず、家庭訪問というリスクを顧みない方法が多くの学校でとられてしまう、というのが現状ではありませんか。
正義感と頑なさ、さらにはある種の精神論は、無謀な入学式開催すら引き起こしてしまっている。情報取得の力やそこでの思考力、判断力ですら、疑わざるを得ないのです。
加えてもう一点。
たとえこの状況下でオンライン授業を施行できても、子どもたちは、管理統制で人を見下している大人たちの授業など、ほとんど見るはずもありません。出席するだけして、聞いているふりをして、それでやり過ごすのみでしょう(普段の教室でも実際は同じことが起こっている、しかし先生方は知る由もないでしょう)。
信頼のない人の話を聞かないのは、人としてはごく当たり前の振る舞いです。残念ながら学習の効果は上がりません。その点でも、普段の大人の振る舞いは見直されなければならないのです。
アフターコロナの世界を論じるのは時期尚早かもしれませんが、とても大事なタイミングなので、あえて言及しておきます。
繰り返します。
今一度、学校教育に関わる皆様には、あるべき方向性と方針について、見直しをお願いしたいと思っています。
(おわり)