高校入試の問題に関わるお話と見据えるべき未来/不安を煽られないために
高校入試の話を。
現状ここまで力(学力/ここではパターンやなぞるだけで問題を解いてしまう見せかけのそれ、ではなく理解力、思考力、読解力などを指す)が落ちてくると、本当の上位層以外は、入試問題と戦うこと自体がほとんど意味のないものになっています。
これまでの当たり前は、これだけ社会環境や前提条件が変わってしまっているので、ほぼ適用されません。これについてはちゃんと各々(大人)が頭を使う必要があるでしょう。
学校が、労働環境をはじめあまりの労力過多で、厳しい状況に置かれてしまっていますから(存立させるだけで精一杯で教育の本意を貫けている先生方がどれほどおられることか)、保護者の皆さんも一体何が正しいのか、なかなか指針が持ちづらい現状でしょう。
そんな中ですから、受験業界の過度な煽りに呑まれませんように、ということは、切に願っているところです。
話を戻すと、受験業界が煽るほどには、まずは、多くの子にとって、入試問題が有効ではなくなってしまっています。
読解力、及び、その場での思考を要する傾向は、明らかに、今年度、この新指導要領の下での試験は、強まりを見せました。(当然、大学入試でもすでに明らかになったことは言うまでもありません。文科省の全体的な方針ですから)
そうなると、余計に、上位層を除く、大半の子にとっては、ちょっと荷が重いテストになり過ぎています。
この状況だと、多くの子は、振り分け、選別のための試験ということだけ見ても、あまり有効に働かない。むしろ、内申点だけで決着してしまうことになる。
勉学というのは、本来そうなのですが、自分が何を学び、何を身に付けられるか、に本質があります。
余計な煽りや、過去こうであったという思い込みレベルの周囲の話に惑わされずに、(データや現状を無視して、迷信のような「受験とはこのようなものだ」に、なんと多くの人々が振り回されてしまっていることか)、自分自身の勉学にこそしっかり取り組むことが大事になるはずです。
目先の損得だけで、本質を、見失わないために。
(おわり)