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「学びって何?」AI時代に迷う僕たちが見つけた、学びの本質と親の役割
「学びと教育って、一体何なんでしょうね?」
こう問いかけると、「そりゃ学校行けば、なんとかなるんじゃない?」とか「AIがなんでも教えてくれる時代に、やることある?」とか、いろんな声が返ってきそうです。
けれども、社会の変化やAIの進化を肌で感じている僕たちが今、本当はどんな学び方をして、どんな教育を受けるべきなのか――これって意外と、ハッキリとは断言できないテーマなのかもしれません。
というわけで今回は、先日友人との対話を通して見えてきた「学びと教育」についての気づきをシェアしたいと思います。
従来の勉強からAI時代の学びまで、“ビジネス哲学芸人”らしくツッコミを入れながら掘り下げますので、「学び」を真面目に考えたい方も、「いや、AIに任せとけばOKでしょ?」という方も、ぜひ肩の力を抜いて読んでみてください。
※この記事は、日米のIT業界で働く友人同士で対話したポッドキャストの内容を元に文章化しています。実際の音声へのリンクは最後に掲載しておきます。
「これまでの勉強」に対する違和感と、そこに隠れていた発見
詰め込み教育は、本当に悪なのか?
「これまでの学校教育=詰め込み&テストの点数至上主義だよね?」というイメージ、やっぱり根強いですよね。受験勉強が苦痛だった思い出がある人も多いと思います。
でも対話中、こんな声がありました。
「予備校のカリスマ先生に出会って、歴史の面白さに目覚めちゃって…」
部活や遊びに夢中だった人が、なぜか受験期に 学問の面白さ を発見しちゃう――こんな「転機」って意外とあるんですよね。
要するに、詰め込みだからといって全部が“無駄”というわけではなく、「いい先生」「いい教材」と巡り合うと、今まで眠っていた知的好奇心が急に燃え上がることだってある。
ポイント
「受験勉強=悪」と一括りにするのではなく、良いきっかけや魅力的な授業があると学びが開花することがある
同じ知識でも、いつ・誰から・どんな切り口で教わるかで、見え方が全然変わる
小学校教育の意外な魅力
さらに僕たちの対話では、「小学校時代の社会科見学が印象に残ってる」「新聞づくりがやたら面白かった」といった体験談で盛り上がりました。遊びと勉強の境目が曖昧なあの頃、身近な日常と学習が直結しているのは、今思えばかなり大事なポイントだったのかもしれません。
ポイント
小学校は地域や日常生活との結びつきが強い学びが多い
文字や計算など、生活に必要な基礎力が自然と身につくのはありがたい
外発的な学び vs. 内発的な学び
今回の対話では、学びをざっくり「外発的な学び」と「内発的な学び」に分けて整理してみました。
外発的な学び
「テストでいい点を取りたい」「良い学校に入りたい」など、外部の評価や目的がモチベーション
目的や評価軸が明確な反面、本当に興味が持てないと続かない(しんどい…)
内発的な学び
「もっと知りたい」「これ面白そう」といった、純粋な好奇心や欲求がエンジン
好奇心のエネルギーはものすごく強いので、ハマると深い探求になりやすい
学校教育はどうしても「外発的な学び」が中心になりがち。でも、「子どもには好奇心を伸ばす教育をしてあげたい」と、多くの親や大人が感じているはず。
ポイント
とはいえ、いきなり全部を「内発的」にするのはハードルが高い
学校がいろんな分野の“入り口”を用意してくれるのは大事だが、押し付けすぎると子どもの興味を失わせるかもしれない
これからの学びを取り巻く環境
先生は「“答え”を教える仕事」ではなくなる時代
生成AIやChatGPTが加速度的に進化し、“答え”を教える仕事はどんどん機械に任せられるようになりそうです。
じゃあ先生は要らないのか?
そうではなく、むしろこれからの先生は、「一緒に考える・伴走する存在」としての価値が高まりそうだと対話内では盛り上がりました。
「答えが決まっていない問い」のほうが圧倒的に重要になる時代。先生という仕事の面白さも増すんじゃないか、と個人的には思っています。(大変さも増すかもしれませんが…)
“疑う力”をどう育むか
AIの回答をそのまま鵜呑みにするだけでは、「あれ、この情報ちょっとおかしくないか?」という疑いが持てません。そうなると、人間がAIの“奴隷”になってしまうリスクも。
でも、“疑う力”を育むためには、ある程度の知識や複数の視点が必要です。まったく何も知らない状態で「さあ、すべてを疑いましょう」と言われても、結局は何も疑えないのです。
ポイント
AIに何でも任せきりではなく、「他の情報ソースと比較・検証する姿勢」がカギ
小さい頃は素直に情報を吸収して土台をつくり、徐々に視点を広げていく流れが大事
親や大人に求められる“伴走”の姿勢
子どもの好奇心をどう引き出す?
「押し付けると嫌いになる」「放任すぎると必要な準備ができない」というジレンマに、世の親たちは常に頭を抱えています。でも今回の対話では、こんなポイントに行きつきました。
子どもが興味を示したら、そっと背中を押す(必要な支援をする)
親が“コントロール”しすぎない
小さな成功体験を積ませてあげる
子どもが「何だかコレ面白そう!」と感じた瞬間を逃さず、そこにガソリンを注ぐイメージですよね。逆に、完全にほったらかすと、「そもそも何が面白いかわからない」という状態になってしまうかもしれません。
無理に“型”に押し込めない
昔から言われる「工場的な教育システム」――つまり、みんな同じ型に押し込んで、はみ出た部分を削ってしまう――これが子どもの個性を潰しているんじゃないか、という批判があります。
とはいえ、全員が好き勝手に「内発的な学び」だけを追求していたら社会が回らない部分もある。ここにちょうどいい塩梅を見つけるのが、教育のむずかしさでもあり、面白さなのかもしれません。
まとめ & 今こそ学びをアップデートしよう
昔の教育 = 一概に悪ではない
詰め込みや受験勉強でも、意外な刺激や面白さを発見できる可能性がある
小学校の地域に根ざした学びにも大きな魅力がある
外発的 vs. 内発的:どちらの学びも必要
学校の必修科目が、学びの壁を登るときの“杭”としての役割を果たし、好奇心が芽生えるきっかけになる
でも押し付けすぎると好奇心を萎えさせ、学ぶ意欲を奪うリスクも
AI時代の学びは「疑う力」がカギ
答えが決まった正解のある問題はAIがやってくれる
だからこそ、人間は「そもそもこれで良いのか?」と正解のない問題を問い直す力を育てる必要がある
親(大人)は“伴走者”になる
子どもの興味を見つけたら、全力でサポートする
無理にコントロールしないで、「学ぶ楽しさ」を共有する
学ぶことを、一生楽しめるように
社会も人間も常に変化する
大人になっても学び続けられる人のほうが、きっと楽しいし、強い
結局、学ぶって何のため?
「学ぶのは大事だよ」と言われつつも、その本当の意味を腑に落としづらい時代ですよね。だけど、僕自身は最近こう思うんです。「学び」とは、“自分の世界を広げる旅”みたいなものなんじゃないか、と。
幼い頃はまだ地図が白紙で、目の前のことを素直に吸収するのが大事
大きくなるにつれて、どんな地図を描きたいかを自分で選んでいく
AIや本、人との対話で地図をアップデートしながら、疑う力も身につける
そんなふうに考えると、「押し付けられる学び」から「自分で選ぶ学び」へとシフトするプロセスこそが、本当の意味で“教育が進化する”ということかもしれません。
みなさん自身の「学び」は今、どんな状態にありますか?
お子さんの勉強に関しては、どんなことを感じていますか?
AIやテクノロジーを使った新しい学習法が次々に登場する今だからこそ、「こうあるべき」とガチガチに固まらず、子どもと一緒に柔軟に試行錯誤していく。そんな“伴走型”のアプローチが広がれば、学ぶことがもっと楽しく、自由で、充実したものになるはず。
学校の成績や受験だけが学びのすべてじゃない――それはもう多くの人が気づいています。だったら、学ぶことの本質的な喜びを取り戻すチャンスにしてみましょう。大人も子どもも、学ぶ旅の途中にある仲間同士。好奇心を忘れない、その姿勢こそが、未来を生き抜く最大の武器になるんじゃないでしょうか。
僕自身、この記事を書くのも学びの一環。“学ぶ”こと自体を楽しみながら、これからも進化していきたい。そしてぜひ、皆さんからも「学び」についてのアイデアや体験を聞かせてください。きっと、さらに新しい発見があるはずです。
さあ、今日も一歩。“学び”という旅路を、一緒に続けていきましょう!
こちらの記事の、元となった対話音声はこちら↓
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