二律背反 Antinomie

二律背反とは正命題と反命題のどちらともが証明できる矛盾・パラドックスである。

カントの哲学では特別な意味がある。
証明不可能なことの証明になる。

正命題と反命題のどちらもの証明を試みたことがあるだろうか。

実は今そういうゲームをしている。
カントの言う極限の問いほどの問いは扱っていないが、とにかくディベートで両張りの準備を25題分している。

最初は「ディベートなんて」という意見をよく聞いていて、自分もそう感じてしまうときがあった。
アンチノミーの記述に出会うまでは「相対主義の理解と、その打破の試みとしてのリーダーシップ(⊃論理的思考力、発信力)」くらいの認識だった。
ビジネス・組織で大事な力だということは理解できていたが、教材そのものがビジネス的ではないので、フレームそのものにそこまで魅力があるかと言われれば、自分を頑張って納得させていた、くらいのものである。

しかし、ビジネス抜きに二律背反が思考法として面白そうだと気づいて、今日論証に本気で取り組んでみて、全くくだらなくないと確信した。

おもしろき こともなき世を おもしろく
すみなしものは 心なりけり
は高杉晋作の辞世の句だが、改めて身に染みた。

明日は楽しんで勝とう。
おやすみなさい。

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