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団子が外国人に愛される理由

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

6月が終わって気が付いたのは、洋菓子より和菓子の方がよく食べていたということ。自然と僕の口に合うもの、無意識にモグモグするものは団子、というよりもお米から作られた和菓子だったのだ。

少し前までは外国人に団子の説明をすると、不思議なものに見えてしまうことが多かった。餅米から作られて食感はもっちりしていて〜と言っても、表情には「?」が浮かんでいることがほとんどだ。
だけど、最近は団子に興味を持つ外国人が増えたように思う。抹茶やアイス入りの餅などが日本から海外に渡り、外国人にとっても食べやすいものとして広まったことによって、日本在住の外国人だけではなく、海外に住む外国人にも「団子」や「和菓子」などの言葉が広がってるのだ。そして嬉しいことに、「ジャパニーズスイーツ」ではなく、「和菓子」とそのまま呼ばれている。

お米をペーストの状態にして、丸くしてから焼いたり茹でたり、ソースをかけたりする仕組みは、外国人にとっては考えられないし想像もできなかった。それほど日本の独特な文化の一つだ。食文化の理由もあってか、穀物をデザートとして使うなんて!見たことがなかったお米料理は、お雑煮だけではなく甘いバージョン(お汁粉など)にも変身するとは、僕も驚いた記憶がある。

なぜこのようにトレンドが変わったのか。僕なりに考察してみたところ、「食べてみたい気持ちが全くない」「美味しいかどうかわからなくて不安」から「食べたい。もっと知りたい」「なんだこれ!気になる」の気持ちに人々の心が変化していったからだと気が付いた。そんな時代になったのだ。
海外ではスイーツだとビスケットやプチケーキなどのお菓子がほとんど。和菓子のような味と形がほとんどがない。今ではYouTubeやSNSを通して、味だけではなく色鮮やかなデザインや美しさで、日本の情緒を身近に感じられる世の中になった。
閉ざされていた文化のシャッターが開いたのだ。そして和菓子の原料やデザイン、製造法、ジャパニーズテイストの包装などの「見た目」も、海外で和菓子が好まれる理由として大きい。

小さくて可愛い団子のトッピングも非常に魅力的だ。選ぶのに嬉しい苦労が伴う。日本らしい味もあればホイップクリームやチョコの味もあることで、日本人の優しさを感じられる。外国人が入りやすい味があるから、そこから和菓子の魅力を感じられやすいのだ。

見た目から引っ張って、一口で恋に落ちて、日本の食文化への旅が始まるという仕組みの出来上がり。そんな旅を日本にきて16年続けている僕は、まだまだこの度の終わりが見えそうにないのであった。

Massi

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マッシ|エッセイスト・ライター
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