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イタリアのアレをかけたら卵かけごはんが最高においしくなる

たまごって、本当に不思議な食材。

世界中の共通点として「卵」の存在を知らない人はいないと言えるだろう。子供の頃からずっとそばにいてくれ、スイーツから色々な料理までいつも守ってくれた。

たまごの魅力的な理由は深く考えず、割るだけで最高の食事になる。野菜、お肉のミンチ、チーズを入れて卵焼き、目玉焼きにベーコンとチーズ、パニーニからカルボナーラまで数えきれないほど料理のレシピがたくさんある。

たくさんのレシピがあると言いつつも、イタリアでは考えられない食べ方がここ日本にあるのを、16年前の僕は知らなかった。初めて来日し卵かけごはんを見た時に、そのシンプルさに驚いた。イタリアでは生卵を食べる習慣が全くなかったため、恐怖さもあった。白米に生卵をかけて、さらに醤油もかけて完成。1分未満で作れる料理が今までの人生であっただろうか。初めて考えた。

文化のシャッターに負けないように、少しずつ挑戦して食べてみた結果、大好きになった。現在はよくお世話になっている。

ある日のこと、卵かけご飯を食べようと思い立った僕はキッチンに行き、重要な事実に気がついた。醤油がない。醤油のない卵かけご飯なんて、オリーブオイルを使われてないイタリア料理だ。考えられない。
よく考えた僕は、思いついた。醤油がないならオリーブオイルをかけるのはどうだろうか、と。

卵かけごはんは「ザ・日本料理」だけど、醤油の代わりに、イタリアのエクストラバージンオリーブオイルと塩、そしてパルメザンチーズをかけてみた。不思議と、味対しての不安はなかった。イタリア料理の恋しさを感じながら、日本料理のアクセントもあって、火を使わないカルボナーラの進化のようになった。

一口食べたら、もう言葉にならなかった。熱々の白米にパルメザンチーズをかけることで、混ぜれば混ぜるほど溶けてくる。チーズとエクストラバージンオリーブオイルがしっかり効いていて、生卵のフレッシュさで口がリセットされるから、無限ループで食べられる。

パルメザンチーズの代わりに、トマトソースを使えばトマトの酸味とオリーブオイルのマリアージュがクセになる。冷たいままでもトマトソースがおいしいから途中からリゾットのような感覚になる。

イタリアでは絶対にない卵かけごはん。それにイタリアを代表するエクストラバージンオリーブオイルとパルメザンチーズ、トマトソースは日本料理にも活かすことができる。ふと思ったのは、イタリアと日本は最高の料理仲間になる!

みなさん、日本料理とイタリア料理のどちらかを迷う時に、ぜひこの卵かけごはんを試してみてね。

Massi

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マッシ|エッセイスト・ライター
みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。

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