ユングが学んだ黄金の夜明け団とは
マクレガー・メイザースらが、1888年にイギリスで創設した西洋魔術結社。
黄金の夜明け団の教義は、古今東西の隠秘学知識の綜合体とも言うべきものある。ユダヤの秘教哲学であるカバラを中心にして、エノク語、エジプト神話学、グリモワール、古典元素、タロット、占星術、ジオマンシー、錬金術、薔薇十字伝説、近代神智学系の思想、タットワを含むインド密教などあらゆる知識が習合されていた。キリスト教神秘主義は、創設者たちがメイソン系団体の方で手掛けていた事情からあえて避けられており、これは同時に一つの方向性を示す事にもなった。(Wikipedia、黄金の夜明け団)
黄金の夜明け団やそのほかのオカルト団体に属する占星術師は、性格判断や占いの目的でもホロスコープを使ってはいた。しかし、特に入会者の適性や魔術的儀式の正しいタイミングを判断する場合にはもっと内面に焦点を合わせ、ユング自身が展開した占星術への心理学的アプローチの原型となったのである。(リズ・グリーン、占星術とユング心理学)
その他のオカルト団体には、特に、ヘレナ・ブラヴァツキーらが1875年にニューヨークで設立した神智学協会が含まれるだろう。神智学協会の活動は、1980年代のニューエイジ運動の起源とされている。つまり、今のスピリチュアルの起源は、神智学協会にあることになるね。
心理学者であるユングが占星術に深い関心を示したというより、占星術に深い関心を持つユングが占星術から心理学を抽出したという感じなんじゃないだろうか。