ほんとうの自分は動的に生成するもの
日常の生活の中で、なんかもやもやする、ほんとうにやりたいことをしている感じがしない、ほんとうの自分を感じていない気がするという人は、とても多いでしょう。では、ほんとうの自分というものを感じ取ることはできるのでしょうか。
(引用はじめ)
「真の自己」「ほんとうの自分」というものは、心のどこかに隠されていて、まだ発見されていない輝ける原石のようなものとして存在しているわけではない。
自分自身に対峙し、自分自身を見つめ、時に自分自身の声に従い、時にそれに逆らい、そうしたことの積み重ねによって自らにかかわっていくプロセスにおいて生成されていく動的なものである。
(諸富祥彦、カール・ロジャーズ)
トランスパーソナル心理学者の諸富祥彦さんのこの記述に基づけば、ほんとうの自分は、自分自身に向き合い、自分自身を見つめ、自分自身の声を聴いて、それに従ったり逆らったりすることによって感じ取れることになります。
そうだとすると、なんか違うなあという声を聴いて違う行動を選択してみたり、これでいいはずだという声を聴いてその行動を取ってみたりして、その行動を取っているときに生じる感覚を味わってみるといいでしょう。思いがけず楽しさが湧いてきたり、楽しいわけではないけれども静かな落ち着きを感じたりすることがあるでしょう。そういう体験を積み重ねるなかで、ほんとうの自分というものが次第に分かってくるでしょう。
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