おすすめしたい本
青山美智子さんの本に出会ったのは数年前
「木曜日にはココアを」
立ち寄った本屋で初めてこの本を手にしたきっかけが
田中達也さんのミニチュア写真のかわいさと優しさだった
いけないことと知りつつ少し立ち読み
物語の始まり方に感動して思わず買ったのを覚えている
12話の連作短編集で1人目の物語から11人目の物語が繋がっていて
最終話でまた初めの1人目に戻ってくる
11話すべて語り手が変わっていき その語り手からの視点で物語が始まるのにどこかつながっていることを感じられ
読み進めることが楽しくなる いつの間にか時間を忘れて
いっきに読み切っていた
友人達にもこの本の素敵さを細かく伝え
みんなを勝手に引き込んでいました
それからはずっと 青山さんの作品を読み進め
友人たちと語り合うことが多くなったし本の素晴らしさを知った
そんな青山さんの最新作
「人魚が逃げた」
先日誕生日を迎えた私にこの本を送ってくれた人のセンスは最高
青山さんの小説は優しい雰囲気のものが多く読書初心者にもとても読みやすい
今回の『人魚が逃げた』も全240ページほどで
章に区切られており読みやすくなっている
もちろん独特の青山ワールドが今回も体験できます
そしてこの本のおすすめポイントが
舞台が週末と祝日に行われる銀座の歩行者天国なんです
表紙が和光の時計台なのはこういうことなんだとまず気づく
木村屋総本店 や 四丁目交差点 銀座三越 教文館書店などなど
銀座の名所がたくさん出てくる
そのたびにネットで写真を検索してみたりその周辺に何があるのか調べたりそんな楽しみ方もできます
「月曜日には抹茶カフェ」を読んだ後に京都巡りをしたように
「人魚が逃げた」を読み終えた今銀座巡りをしたくてウズウズしてます
そしてこの本には銀座なのに王子が登場するんです
この王子の目的は・・・
「僕の人魚が いなくなってしまって・・・」
歩行者天国を楽しそうに歩く人々もそれぞれに人生の悩みを抱えている
そんな悩みを抱えた人たちが王子と出会い 会話を交わした後に
それぞれの悩みや迷いに立ち向かっていく
実際私たちも誓う友人ではなく普段かかわりのない人からのさりげない助言や一言に救われたり 勇気をもらったことってありますよね
それと同じで この王子さまはみんなに魔法をかけているのかも
幸せという名の魔法を
「人魚姫」って童話ありますよね
どんな童話もそうですが読み手によっていろんな解釈があり
いろんな感想がある
この本の解釈や感想も人によっていろいろなんだろうな
また皆さんの感じたことを聞かせてもらえると嬉しいです
最後の意外な結末も・・・・
今年最後の本当にお勧めしたい私からの本
よかったら皆さんも手に取って読んでみてください