優雅な生活が最高の復讐である
アズミ•ハルコは行方不明
山内マリコ先生の!松居大悟監督が蒼井優さんをむかえて実写映画化した小説!!!!
よくある田舎の、プロ家事手伝いのアズミハルコは、買い物に行ったまま戻らなくなる…なーんてよくあるあらすじ書こうとしたけど無理です!!
ネタバレ嫌な人はすぐにこのページから立ち去ってくれよな!!!!!!
いや〜〜〜〜あの〜〜〜〜〜天才
天才ですよね、山内マリコ先生!!!!!!!!!
田舎のあのずっとコミュニティで生きていくことの優しさと温さと怖さを、肌がピリピリしそうなくらいリアルで近い距離で書いていて、中学の先輩が軒並み夜職〜結婚出産離婚(まだ20)だった私からするとウワ〜って感じなんですよ!!!
田舎は田舎大好き故に、外に出た人間が戻ってきたとき、つまり出戻りに対してものすっごい優しいんですよ。んで、そこで別に外に出ただけのなんの実績もない奴が鼻高々になって、よく分からん仕事をはじめるまでがワンセット!!!!
まあ私の個人的な田舎の話はさておき。
そういう、田舎が嫌で出ていったのに、馴染めず田舎に戻ってくる人間のモラトリアムみたいなのが、すごいリアルだなーと思いました。
あと、会社の社長達のナチュラルにみせかけた肩たたきや、セクハラの類。きっと深く考えなければ気付かなかった。はるこも最初は気付かなかったし。でもああいう、おじさんたちにとっては当たり前かもしれないが、女性に対して呪いをかけてるんだぞみたいなことって、本当に世の中に普通に溢れ過ぎてて、スイッチオフにしていたら多分見過ごしてしまうんだと思う。それめちゃくちゃこわくないか。って私はゾッとした。もしかしたら、私も気付かず無視してしまって、他の誰か女の子への呪いに加担してしまってるんじゃないかと思った。
資生堂花椿のダルちゃんの前半のエピソードに近いな。
「〜ほら、思い出してみてよ。小学生のときの男子たちの姿り勉強は大してできないし無駄に騒ぐし、女子にブスとか死ねとかとんでもない酷いことバンバン言うし、乱暴だし虫とか平気で殺すし、でも掃除とかはしないでしょ?面倒なことは女子に押し付けて、自分たちは校庭でサッカーだの野球だの、いい気なもんで遊びまくって。こっちが正当な理由挙げて文句言ったら、うっせーって逃げちゃうの。足だけは速いから。ああいうクソガキがひとつも成長せずに、そのまま外見だけ劣化して、心も壊死して、どうしようもないおっさんになったんだと思えば〜」
こっこれだ〜〜〜〜〜〜〜〜感
まあそう思っても私は許せないし、心が壊死した人間のせいでこちらの心を腐らせてたまるかって思うよね。
あと実はめっちゃ頷いたのが
男同士の熱い友情。••••••熱いじゃなくて、それは速いのだと思う。
出会った翌日には俺のマイメンみたいな感じで、さらにやばめなひとに紹介されて、蟻地獄コミュニティに引きずり込まれてく。これ、わかる人には分かると思うんですけど、意識高い系のよくわからない年齢層が集まっている社会人サークルも同じシステムですよね。東京めっちゃある。
男性、コミュニティに固執する人多いイメージです。会社とか、学校とか、サークルとか。まあまあ私の偏見ですけど。
女の子が世間にかけられた呪いとか
自分が自分にかけた呪いとか
自分自身の力でといていくお話で爽快だった
仕事どんだけ頑張っても、「若い女の子なのに」っていう枕詞がついて、いや数字としてちゃんと残してるんやから、そういう記号の部分無視してちゃんと私の人間として仕事くらい評価してくれよ、なんて思って鬱々としていたので、元気が出ました。