『私は私を許します』 NHKこころの時代ライブラリー
「対話の旅に導かれて 森川すいめい」 2023年12月29日放送を見ました。
精神科医 森川すいめいさんが、さまざまな人と出会い、気付かされた事を
紹介している番組です。
2020年に放送された「こころの時代〜宗教・人生〜 対話の旅に導かれて」
を、一部再編集したものです。
2011年の東日本大震災時、
現地へ救済活動に行かれた森川さんは、
災害に遭われた方に「家族はみんな亡くなった。私だけ残った。
先生、なぜ、生きなければならないのですか?」と大泣きされたそうです。
その時、その方の辛い悲しみに、向き合うことが出来ず
逃げてしまった森川さん。
何故、できなかったのか、、、?
その後、東京に戻ってきた森川さんは、何日か部屋にこもって、
泣き続けたそうです。
3年後、森川さんは「オープンダイアローグ」という精神療法を学びに
フィンランドへ旅に出ます。
フィンランドで「オープンダイアローグ」を学んでいる時
「あなたの家族について話してください」という課題がでました。
そこで、森川さんは「自分の奥底に閉じ込めた言葉」と
初めて向き合うことになります。
森川さんのお母さんは、森川さんが大学生の時、病死されています。
その時、病院でお母さんが言った言葉。記憶に残っている最後の言葉。
その言葉がずっと奥底にあり、森川さんは、自分の事が大嫌いになり
自分を許ずにいた事に気付かされます。
オープンダイアローグの研修の場でその話をした時、
皆は、それぞれの意見を言ってくれ、とても温かく聞いてくれたそうです。
そして、森川さんは
「I forgive me(私は私のことを許します)」と
発言されました。
自分の辛い過去を受け入れた森川さんは、その後は、
人からの辛い話を聞く時、逃げずにちゃんと聞けるようになった。と
お話されていました。
私自身、精神障害者の方を支援する仕事をしているので、
この番組は、あらためて、自分が仕事をする上で
大事にしなければならないことを、教えてくれました。
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