コラム③気圧の変化による病気

こんにちは!mashimacです。
今回は気圧の変化による病気として高山病と潜水病についてまとめました。
いつも通り薄っぺらい内容ですがご容赦ください。


・高山病とは

大気の組成は、およそ窒素N2:酸素O2 = 4:1 です。
なので、1×10^5Paでの酸素の分圧は
2×10^4Paで、普段の生活ではこの酸素を呼吸に利用しています。

ところで、高い山に登ったとき、気圧の低下に伴う酸素欠乏により、
頭痛や動悸、吐き気、眠気などが起こることがあります。
このような症状をまとめて、高山病(低酸素症)と呼びます。

例えば、標高3000mの山頂では、大気圧が約7×10^4Pa
なので、酸素の分圧は1.4×10^4Paしかありません。
ヒマラヤなどのさらに標高が高い山に登る際には、
酸素ボンベを持参する必要があります。

大気圧が約3×10^4Paの山頂では、酸素の分圧は6×10^3Paしかなく、
自力での呼吸はかなり困難となります。

なので、高山の山頂を目指す人々にとって、
酸素ボンベは必需品なのです。

・潜水病とは

一方で、水中で作業するとき、
潜水士は、水深にしたがった高圧の空気を呼吸しなければならないです。
すなわち、水深10m毎に
水圧が4×10^5Paずつ増加するので、
水深40mでの圧力は、5×10^5Pa
水深100mでの圧力は、1.1×10^6Paとなります。

水深40mの地点では潜水士は1×10^5Paの酸素分圧を吸うことになります。
地上での純酸素を吸うのと同じです。
同時に4×10^5Pa窒素を吸っています。
このような高圧な状態では、血液中への空気の溶解度が増加している。
作業を終え、深い水中から急に浮上すると、圧力の減少に伴って、
空気の溶解度が減り、血液中に溶けていた空気が気泡となって遊離します。

この気泡が血液の流れを阻害するため、
各組織が酸素不足になり、特に、間接や筋肉に激痛が起こったり、
脳の毛細血管の血流が阻害されると、脳細胞が壊死して、運動障害や
知覚障害が生じるだけでなく、後遺症が残ることもあります。
この症状を潜水病と呼びます。

潜水病を防ぐにはできるだけゆっくり浮上しなければなりません。

深い水中で作業する場合は、空気ボンベの代わりにO2とHeの混合気体を詰めたボンベが用いられます。
Heは人体にとって無害であり、水に対する溶解度がN2の約40%と小さいため、生じる気泡の量がずっと少ないです。また、HeはN2よりも軽い気体なため、肺でのガスの交換速度がN2よりも大きく、速く体外に出されるので、N2に比べて潜水病を起こしにくいのです。

・まとめ

今回は気圧の変化による病気として高山病と潜水病についてまとめました。
普段、大気圧下でなんなく生活している人が大多数だと思います。
その中で、登山をする人や素潜り、ダイバーの方などは日頃から気圧の変化に悩まされているのでしょう。気圧(圧力)の変化はこのような病気だけでなく様々なものにも影響します。水が100℃で水蒸気になるのも大気圧のおかげです。圧力についてはまた記事としてまとめる予定です。
これからものんびりと更新していきますのでどうか温かい目で見守って頂ければ幸いです。
ではまた

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