高校無機化学③


今回は、17族元素(ハロゲン)についてまとめました。まだまだ有名な元素ばかりです。気楽にいきましょう。

・ハロゲン

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周期表の17族に属する元素をハロゲンと呼びます。
自然界に広く存在しており、鉱物中や海水中に陰イオンとして含まれています。ハロゲン原子は価電子を7個持ち、電子を1個得て陰イオンになりやすいです。単体は二原子分子で有色・有毒な物質で、多くの元素と反応し、ハロゲン化合物となります。

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酸化力は原子番号が大きくなるにつれ、弱くなります。
水素や水との反応性を見るとよくわかります。


・フッ素

特異臭のある淡黄色の気体で猛毒です。ハロゲンの中では酸化力が最も大きく、水とも激しく反応し酸素を発生します。

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・塩素

塩素は刺激臭のある黄緑色の有毒気体で、空気より重いです。塩素は水に少し溶け、その水溶液では、塩素の一部が水と反応し塩化水素と次亜塩素酸を発生します。

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塩素のオキソ酸(酸素を含む酸)には、塩素原子の酸化数が+1, +3, +5, +7のものがあります。オキソ酸の名称は、最も安定な酸を基準とし、それより中心原子の酸化数が大きいものに"過"、小さいものには順に"亜"、"次亜"をつけて呼びます。

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実験室では酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加えて加熱する方法や
さらし粉に希塩酸を加える方法などで発生させています。

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工業的には、塩化ナトリウムを電気分解して製造されています。

・臭素

臭素は赤褐色の液体で、刺激臭のある有毒な蒸気を出します。水には少し溶けその水溶液を臭素水と呼びます。
常温で単体が液体である元素は臭素と水銀の二つだけです。




・ヨウ素

ヨウ素は昇華性のある黒紫色の固体で、蒸気は紫色です。
ヨウ化カリウム水溶液に塩素を通じるとヨウ素が分離します。

ヨウ化カリウム水溶液にヨウ素は三ヨウ化物イオンを作って溶けます。
この溶液をヨウ素溶液といいます。ヨウ素やデンプンの検出試薬として有名ですね。ほとんどの人が一度は経験しているヨウ素デンプン反応のヨウ素溶液です。


・まとめ

今回は、ハロゲンについてまとめました。浅くしか触れていない部分も多々あります。少しづつ肉付けしていきますのでお許しください。
次回の高校無機化学は酸素、硫黄などの16族元素についてまとめる予定です。ではまた。



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