【第13話】「セルフ・コンパッション」って知っていますか?
セルフ・コンパッションとは、
直訳すると「自分への思いやり」となります。
ただ、いくつかの要素を内包しているので
日本語でもそのままカタカナで「セルフ・コンパッション」
として扱われています。
今回はそれについて解説します。
セルフ・コンパッションの3要素
実は、セルフ・コンパッションは3つの要素でできています🧑🏫
(1)自分への優しさ(self-kindness)
(2)共通の人間性(common humanity)
(3)マインドフルネス(mindfulness)
なんだか難しいし、カタカナがまた出てきたし。
あやしい感じがしますよね(笑)
僕も初めはそう思っていました。
無知なことはあやしいし、怖いですから。
でも、この考え方は
化学的な根拠に裏付けされており
単に「スピリチュアル」と決めつけるのは避けたいところです。
ネット検索でも論文や記事が多く出てきます。
(全てが正しく科学的根拠を含むとは限りませんが)
(1)自分への優しさ(⇔自己批判)
これは、読んで字のごとくですが
ネガティブな出来事に対面し、苦痛や恐怖を感じている自分へ
友人に接するように優しくしようとする心です。
前回の記事にも書きましたが、
人はなぜか自分のことになると、強く批判をしがちです。
自分への優しさがない状態を「自己批判」と定義しています。
(2)共通の人間性(⇔孤独感)
次に、共通の人間性ですが
これはあまり聞き馴染みがない言葉だと思います。
ただ、反対の意味である「孤独感」はわかりやすいですかね。
自分が苦しいときに、孤独を感じてふさぎ込まずに
「人間だれしも同じように苦しむときもあるかな。」
「自分だけじゃないかも。」
「誰かに相談しようかな、頼ろうかな。」
というふうに、
自分を一人の孤立した存在ではなくて
「人間という不完全な存在(集団)の一部」
として捉えるということです。
(3)マインドフルネス(⇔過剰同一性)
最後に、マインドフルネスですが、、、
これが、一番怪しいですよね(笑)
説明は、
「自分の抱える苦痛に気付き、ありのままに受け止める。」
いや、分からん!💦
となると思います。
なので、具体的な事例を紹介します。
あなたが、仕事で上司から
「2日後までに、○○の資料を作成しておいて。」
と言われたとします。
その2日後に、まだ資料が作成できておらず、
「なんでまだできていないの!」
と怒られました。
この時、あなたはどういう思考になりますか?
「自分はなんて役立たずなんだ。」
「こんな自分、最低だ。」
「あの上司なんだか嫌いだし、あいつが悪い!」
「他の仕事もあって忙しいから仕方ないじゃん!」
などでしょうか。
どれもマインドフルネスではありません。
これに、マインドフルネスな姿勢で接すると
「今回の失敗は、期限までに資料を作成できなかったこと。
原因は、他の業務が多くて手が回らなかったこと。
今の気持ちは、申し訳なさと恥ずかしさだな。
今できることは、謝罪し、少しでも早く資料を作成すること。
今後の対策として、業務量の見直し、上司との期日の相談、
誰かに手伝ってもらう、とか考えられるな。」
となります。
少し気持ち悪いかもしれませんが、
言葉にして言うのではなく、あくまで思考の話です。
物事の事実(結果、原因、対策)と感情を分解して、
冷静・客観的に受け入れられる姿勢がマインドフルネスです。
そのため、反対の言葉として、
「過剰同一性」:事実と感情が1つに感じられる状態
と定義されています。
次回予告
【第14話】セルフ・コンパッション、何から始める?
ながーい話は終わりました。
結局、何からしたらいいんだよ!
そこについて、次回はお話します。
お礼
今回も読んでいただきありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします🙇