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D列車でいこう(廃線を食い止めようと奮闘する三人組の物語)

こんにちは。

読書と鉄道が好き ましあきです。

私が読んだ鉄道にまつわる本について簡単に紹介しています。

今回は阿川大樹さんの「D列車でいこう」という小説を読みました。

概要

山花町というのどかな田舎町が物語の舞台

この町には山花鉄道というローカル線が走っている。

山花町と県が経営する第三セクター鉄道で、かつては国鉄(JRの前身)の路線だったが、1987年に国鉄が分割民営化される際に町と県が経営を引き継いだ。

国鉄の路線だった頃から赤字続きの路線で、第三セクター鉄道となった後、赤字を解消しようと様々な経営努力を試みてきた。

しかし、人口減少や自家用車の普及などによる利用客の減少により、経営は厳しさを増し、限界と判断した山花町と県は山花鉄道の廃線を決意する。

そんな中、山花鉄道を廃線の危機から救い、経営再建に協力したい!と東京に住む男女3人組(元官僚の鉄オタ男、元銀行支店長の男、MBAの資格を持つ元銀行員の女)が立ち上がり、ドリームトレインという山花鉄道を再建するための会社を設立する。

3人は山花鉄道への資金提供と経営再建を自分たちに任せてもらえないかと、山花鉄道の社長でもある町長に再建策を持って会いにいく。

しかし、町長は居留守を使うなど、なかなか話を聞いてくれない。

そこで3人は、独自で山花鉄道の利用客を増やしたり沿線を盛り上げたりするための様々な企画を沿線に住む人たちと協力しながら実行していく。

果たして町長は彼らの取り組みを受けて、重い腰を上げ、山花鉄道再建のために動いてくれるのか?

※山花町と山花鉄道はどちらも実在しない架空の町、鉄道路線です。

感想

まず、ドリームトレインの3人の行動力がすごいなと感じました。

縁もゆかりもない町の鉄道のために自分の資金を提供しようと思ったり、銀行を辞めてまで山花鉄道の再建に携わろうと動き出したり、すごい行動力だな〜と感じました。

また、鉄道を維持し続けることの大変さを改めて知りました。

列車の運転士はもちろん、線路などの設備を保守する人など、安全な運行を支えるためには多くの人員が必要だったり、人件費や設備のための経費など、金銭的な負担も大きい、

利用者が少ないとは言っても、車を運転できない学生やお年寄りなどにとって鉄道は貴重な交通手段であるため、簡単には廃止を決断することはできない。

私も身体的な理由で車を運転できないので、鉄道やバスなどの公共交通機関は私にとってなくてはならない存在です。

私が住まいはそこそこ大きな街であるため、鉄道やバスを移動手段として使う人が多く、山花鉄道のように廃線なんて話は考えられず、当たり前の存在として利用しています。

でも、この物語を読んで、鉄道やバスなどの公共交通機関のありがたみを改めて感じることができました。


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