「大企業でしか働いたことのない私がある日突然、売り上げなしのITスタートアップで若者たちと働く事になった理由」つづき4

・超高齢化社会への挑戦。

スケッターについて少しご紹介をさせて頂きます。ひとことで言えば、介護業界のスキルシェアです。

介護職員の方々の業務は非常に多岐にわたっています。その中で、介護職員でない人でも出来る仕事もやらなければならず、その為多忙を極められています。そこで、「介護職員さんでなくても出来るお仕事をお手伝いさせください」というのがスケッターです。
そのことにより、多忙による肉体的精神的負荷を軽減し、介護職員さんでなくてはできないお仕事に集中していただこうというのがスケッターの目的です。

これからの超高齢化社会に向けて、介護人材が2025年には36万人足りないと言われています。単純に数の確保が必要というだけでなく、人口の偏在の問題もあります。実際には都市部の方が人数も必要とはなるのですが。
仮に何とか頑張って都市部の介護人材が充足したとしても、地方の介護人材が十分になるとは考えられません。現在の日本では都市部への人口集中が加速していますが、介護が必要となってくる高齢者は地方にいらっしゃり、しかも点在しています。

この方々が要介護状態になった時、今までの生活の場で生きていく事が困難になってきます。お子様のいらっしゃる都市部にいけば良いという考えもありますが、住み慣れた所から急に都市部に住むことはご本人にとっては困難が伴うことやご本人が望んでいらっしゃらない事もあるのではないでしょうか。私たちでさえも生活の場を変えることはストレスを伴います。そうなった時に、お子様が介護のため田舎に移住する事になり、介護離職という事につながりかねません。

しかし、介護施設に入っていただこうにも、介護人材がいなければ利用者様の受け入れをすることは出来ません。(国のルールとして、一人の介護士さんに対して介護することを認められている利用者様の人数は施設によって決まっているのです。)

おひとり暮らしの対策として民生委員、訪問介護、地域包括ケアシステムという体制等々がありますが、介護人材の不足という問題があれば同時にその対策する方々の不足という事にもなり、十分ではないと考えられるかもしれません。多くの所で介護人材不足という問題が波及してくることがお分かりいただけると思います。

私の実家は遠く離れた福岡の田舎にあり、父がもし介護が必要になっても毎日通うわけにはいきません。まさに、上記のとおり。

「どうするかな。。。」まだ元気な父の喜寿のお祝いをしながら、今後の事を考えました。
「人手不足」と言われている介護業界に、自分がなにもやらずに父がお世話になるのも申し訳ない気がして、「この私が役に立つかどうかは分からないけど、何か出来る事をやってみよう」そう決めました。

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