オンライン化でみえた、クローズドイベントの可能性
オンラインでのイベントが日常があたりまえになって3ヶ月。
Facebookのタイムラインでは毎日のように開催されるオンラインイベントの情報が流れ、noteなどではオンラインイベント(ウェビナー)をビジネスのリード獲得で活用すべしという趣旨の主張も多くみられます。
イベントがオンラインで手軽に開催できるようになって、地理的要因にとらわれなくなり、これまでより集客がやりやすくなっています。
一方で、オンラインイベントも毎日のように開催されているため、集客のためには"わかりやすさ"や"キャッチーさ"が求められます。
イベントを大人数向けにしていくことも重要ではあるのですが、そもそも大人数向けにしていくことで、どうしてもイベントの内容を"ライトかつキャッチー"にしていかないといけなくなるんですよ。
つまり、中身が薄くなる。
オンラインイベントが増えていって嬉しい一方で、このように大人数向けばかりなイベントになってしまう結果、キャッチーなオンラインイベントが増えてきている気がするなと思う昨今です。
これが個人的に不本意。
そんな状況のなかで、オンラインを活用することでクローズドかつ少人数かつディープなイベントの可能性を感じました。数を追い求めるばかりではなく、少人数でも本質的な内容のイベントが増えていくといいな。
クローズドかつディープなイベントの開催
この1ヶ月の間で僕が主催するCollective Inteligence Salonにて第一線で活躍される研究者の方などに登壇いただき、国際政治(北極海航路問題)や科学的な側面からの睡眠、再生医療など、堅苦しく難しいテーマでビジネスマン向けにオンラインイベントを開催してきました。
(色々試行錯誤はして、ピポット繰り返してたりします。)
クローズドで開催しているため、参加者は10名程度なのですが、参加者の満足度は高いです。
内容を一部noteでも記事として出していますが、かなりレベルが高い議論ができました。
国際政治(北極海航路問題)
Collective Intelligence Special Session ~北極海航路問題~
オンラインによるイベントコスト低減により、少人数でも開催が見合うようになった
じゃなぜ、オンライン化によってこのような堅苦しいテーマで、少人数クローズドイベントができるようになったかというと、
・イベント開催/登壇の低コスト化
・ニッチなイベントでも参加してくれるひとが集まりやすい
があります。
これまでは、リアルでイベントを開催/登壇するにはある程度コストがかかっていたために、イベントへの参加人数というわかりやすい形でコストに対するメリットが釣り合わないと開催が難しかった。
それが、オンライン化によって、イベント開催/登壇のコストが大きく下がりました。
それは単純に移動のコストがこれまで大きかった部分もあると思うし、オンラインでの登壇だと心理的なコストも減りました。
つまり、大人数を集めなくても登壇者、主催者にとってイベント開催/登壇するメリットが得られやすくなり、少人数でもイベントが開催しやすくなりました。
そしてニッチなイベントでも、オンラインによって参加しやすくなりました。
大衆を無視することにより、中身を尖らせる
そして、オープンに大人数を集める必要がなくなったので、大人数には刺さるキャッチーさはないが、より参加者のニーズを満たす、本質をついていくようなディープなイベントができるようになりました。
これ結構大事なところで、どれだけ気をつけたとしても大人数を集めようとすると、必然的に中身をキャッチーにしたり、わかりやすくしたりしないといけないという力学が働きます。
これが、理解がある人達だけを集めてクローズドでイベント開催することで、議論のレベルを大衆向けに落とさなくて良くなります。
結果、中身の濃い議論がされ、参加者の満足度は上がります。
もちろん参加者に求められるレベルは上がります。
世の中のイベントが人数ばかりを追い求めると何も産まない
僕がプライベートでオンラインイベントを開催する目的として、個人の知的好奇心を満たすだけではなく、そこで化学反応が生まれ、新しいコトが起きることに期待しているからです。
オンライン化でイベントの開催と集客することが容易になった一方で、
イベント主催者が参加者数ばかりを追い求め、中身が薄くなってしまい、参加する人たちに何も残らないイベントが増えて行くんじゃなかろうかと危惧しています。
特にイベントを人集めの手段としかみれないとそうなりがちです。
無作為に人数だけ集めたって、オープンイノベーションなんか起きないんだから。新しいコトを起こせうるハイレベルな人達が来てくれるような、彼らが満足し、刺激を与えられうるディープなコンテンツこそ必要だと思うんですよ。
オンラインでイベント開催により、開催コストに見合う参加人数が求められなくなりつつあるので、何人参加してくれたかではなく、誰が参加してくれたか、彼らに何を得てもらったか、そこからどのような繋がり、変化が生まれたかを重視するイベントも増えていくといいですね。
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