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小説論5 ぬか床からの生成
小説の「場」を用意するということについて、考えてみたい。 これは保坂和志さんが『小説の誕生』という本(すばらしい本です!)で言ってることなんだけれども、ストーリーというより、そこにあるのが「場」だけみたいな小説がある。場の中で何かが、なんて言うんでしょう動かされるというか、場に埋め込まれた要件によって様々な事柄が醸成されてくる……。そういう小説の捉え方がある。確か保坂さんはガルシア=マルケスに関して言っていたと思います。それを僕なりに引き受けて、無意識あるいは潜在性から小説を考えるという話をしてみたい。
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