Clubhouseでショートフィルムの対話鑑賞をはじめました
ショートフィルムで対話鑑賞 vol.1 『絶対に割れない花瓶』
ショートフィルムを2度みる会をご一緒しているBSSTO編集長ゆうすけさんに、「Clubhouseでも2度みる会ができそうですよね?」と言ったのがきっかけで、あれこれやりとりしつつ始まった企画。
鑑賞作品『絶対に割れない花瓶』
制作国:フランス
ジャンル:コメディ
制作年:2013
上映時間:9:35
BSSTO配信期間:2021/2/17~2021/5/18
ゲストスピーカー
ゆっけさん/Filmarks
石渡さん/福岡映画部
渡辺さん/キノ・イグルー、Filmarks
KIROさん/小布施短編映画祭
初回開催ということで、まずは声がかけやすい身近な人で、取り組みに興味を持ってくれそうな人に声がけを進めた結果集まった豪華ゲスト。
イベント後にFilmarksに書いた感想
「起承転結のあるオチに向かって進む構造から落語のように感じた」
「セリフがなく、手振り身振りが多く、わかりやすく感じた」
「店、沢山のモノ、一枚の紙幣が出てくる導入部から、世界が作り込まれているのを感じた」
「おじいさんがすごいのか?接着剤がすごいのか?」
「おじいさんの繰り返しの行動の意図に疑問が残った」
「邦題は『絶対に割れない花瓶」だが、原題は『Unbreakable Boredom(壊れない退屈)』」
「音響学を学んでいた監督がなぜこの作品を撮ったのか?」
というスピーカーの感想から始まり、
リスナーをスピーカーに巻き込み対話が続く。
「自転車配達の女性にはどのような役割があったのか?」
「偏屈なおじいさんを強調する役だったのでは?」
「割れないツボにはどのような価値があったのか?」
「最初トンカチでツボが割れないことを示したことで、男性が沢山ツボを買っていったことで、あの世界では割れないツボに価値があることを示していたのでは」
「同じ行動を繰り返すおじいさん。壊すことと直すことがセットになっている。」
「同じことを繰り返すことで、タイムリープのようにも見える」
「ツボという綺麗なものを壊す贅沢」
ショートフィルムという短い表現だからこそ生まれる余白と解釈。
短い作品だけど、人それぞれ解釈は異なり、対話することで味わいが増す。
ちょっぴり意図開き
2度みる会のおもしろいところを残しつつ、どうClubhouse向けにプログラムをアレンジするか?ってところが、ゆうすけさんとぼくの共通する価値観&方向性だったのでその方向で考えを進める。
2度みる会らしい体験ってどんなものか?
「同じ作品を観ているのにこんなに人の視点って違うのか!」という視点や解釈の違いに触れられるのがポイントで、鑑賞後の対話で多様な視点にふれることが大事。「ショートフィルムで対話鑑賞 in Clubhouse」では、ゲストスピーカーにあらかじめ声をかけるスタイルなので、ゲストスピーカーの組み合わせや作品の相性により対話体験が変わってくる。
Clubhouseらしい体験ってどんなものか?
気になった時にすぐに参加できて、その場その場で偶発的な出会いがあり、プログラムは非構成的な柔軟性がある。
参考にしたのはテレビのバラエティ番組。
MCが進行を進める、VTRを見た後にまずひな壇芸人に話を振り場を暖めたあとで、客いじりで客とひな壇芸人をつないで一緒に場をつくっていく。
積極的に話してくれるゲストスピーカーと、挙手して話に参加してくれるオーディエンスが混ざり合いたのしい場ができていた。
ふりかえり
ゲストスピーカーとオーディエンスの積極的な関与もあり、盛り上がった初回。ゲストスピーカー→オーディエンスと輪を広げていくおもしろさ。
今回はシネフィル寄りのゲストスピーカーが多かったので、もっと作品によってゲストスピーカーの組み合わせを考えると、視点や対話の幅を広げることができそう。
オーディエンスからフィードバックがあったのが途中参加者への配慮で、イベントが始まってしまうとイベント説明が読めなくなってしまうので、主催者のbioにイベント説明を書いておいた方がいいよとアドバイスいただく。
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