食事に埋め込まれた「コード」(4)「玄米正食」 マクロビオテックスとの出会い
30歳の頃東京で失業中だった。仕事が決まるでセーフモードに入り国民健康保険は無かった(違法)。肺炎で動けなくなっていた、頂いた玄米おかゆのレトルトパックを食べた。食べてびっくりウンコがフカフカになった。熱も引き始めたのだ。
3ヶ月で25kg減量して(カロリー栄養学の信者でした)、身体がぼろぼろになっていたあとだったので、この体験は驚きだった。
僕は玄米食が大好き
熱が引いてから、自然食のお店に行って、ごはんを玄米にして毎日炊いて食べた。新潟に帰り、結婚して子供が生まれ大きくなるまでの20年玄米を食べていた。今はご飯を食べないで過ごせるような食事を組み立てるようにしている。それでも、玄米は好きだ。
食事哲学としても素晴らしいし、実践している人も多い。丸元淑生先生の著作の中にも色濃く反映されている。
食事哲学の源流:石塚左玄先生
「一物全体食」「身土不二(地産地消)」と言う考え方は僕も今の食事作りの大事な柱だ。石塚左玄先生の哲学は多くの人に引き継がれている。
桜沢如一先生がもっと過激に展開する(笑)。その時期の医学の発展を受け入れながら心の問題にも踏み込んでいく。僕は大好きだ。
アメリカでも社会運動となり、今では世界的な食事越学と言えるだろう。食事商品も多く、その点も面白い。グローバリズムの問題との関係を考えている人も多い。
人にすすめるのは難しい
「白米は毒だ」「そんな物食うのは馬鹿だ」恐ろしいまでの罵詈雑言を浴びせる輩がいる。まあ、付き合ってみれがいい人なのだろうが、なんとも言えない言い方をする人も多い。自分が強く信じていると言葉も強くなるのだろう。
食事というのは「宗教」と同じだから(僕の食事理念も同じだ)仲間を増やしたいと思うし、敵を論破したいのだ(笑)。
しかし、自分にとって効果があったことを人に伝えたいという熱意は素晴らしい。自分で病に向き合うということの重要さを知っている人は素晴らしい。
同時に、「権威」として盲目的に従うのはあまりいいことではない。
玄米はガンを消すのだろうか
ガンに対しての食事療法は大きく分けて2種類ある。多くのガンでは死なないと言われている。早期発見がガンの手術の成功率数を増やしているが、手術に成功するガンは、そもそも死なないガンであるという考え方だ。手術成功例と、手術しない場合との5年後の生存率が変わらないという統計を読んでびっくりした記憶がある。つまり手術しようがしまいが死ぬ患者は死ぬのだ(要出典)。問題はガンがビックビジネスになってしまったということである。病気をモンスターにすれば医者は儲かる。そしてどちらにしてもヒトは必ず死ぬ。(注)。
1)玄米食
医師が、臨床で確認したという本も多い。玄米食を食べているヒトがガンが消えたというのだ。ベストセラーも多いしクリニックの宣伝としてもいい。実際、そういう実例は多いのだろうと思う。分子生物学的機序は何も見つからないから、「玄米には生命の源がある」とか神秘的な力を強調しがちだ。
僕は「玄米食と言うコード」を守ろうとすると、自分で素材から作る必要がる点に注目する。
つまり、食事を作るプロセスを重視して商品化された食事を避けることになる。まさに「幸運な病のレシピ」で「玄米ご飯」を付けたものだ(笑)。
2)メガビタミン系
ライナスボーリング博士の系統である。未だにビタミンCでガンが消えたという調査は行われている。この考え方の問題点は、何か一つの特効薬を探しているところだ。ガンは身体全体のネットワークの中で生じる物だ。おまけに一人一人の身体の中の代謝系は違うからガンに特異的な物質(誰にでも効く)なのかその人に特異的なのかは分からない。
こちらは先端医学が権威となってそれを信じてお金を払うということなのだ。
いつも書くことでは有るが、誰にでも効く特効薬などない。
僕の義父は肺がんで亡くなったが、「×××××の錠剤」を飲んでいた。毎月結構な金額がかかったが、残念ながら効果はなかった。新聞などで広告を見かけるたびに少し胸が痛む。
18歳で東京で暮らし始めて、27歳前後だろうか、最悪な身体状態だった。便秘(兎の糞)と下痢(水が噴射される)が交互に来て、通勤途中の駅ではトイレを探してさまよい、オナラだと思ったらそうでなくてトイレでパンツを捨てたこともあった。腰痛は激しく、常時「口内炎」があり、水虫は厳しく、歯茎から血が出ていた。まさに糖尿病マッサかりであった。食事の当たり前の反応なのだが.......
糖尿病と診断されたのはその頃で、必死になって体重を落とした時期だ。
僕が持っていた炊飯器は機能が低く、玄米モードがなかったので、圧力鍋て2度焚きをして保温した。中華鍋を買って炒めを毎日食べていたのもこの頃だ。
ガンに関してのコメント
お代わりの効かない組織や細胞を次々と作る組織のガンは致死的なのだと思う。それ以外の細胞に関しては死なないのだ。組織を覆うシートのガンはまた別な意味がある。
いずれにしても食事が大きな鍵になる。NST(栄養サポートチーム)に関しても近々取り上げるが、僕は好きだ。しかし、従来の皿の上の分析の栄養学の範囲から抜け出していないところが残念だ。東口 郄志さんの体験は素晴らしい。臨床医は辛い現実の中にいる患者と接するから素晴らしい。
ガンについては、随分昔の著作の中で丸元淑生先生が「なってしまったらもう遅い、見つかる前にならないような身体の状態を作ることが大事だ」と書いている。まさにそのとおりである。検査で早期発見などよりも、食事を大事にするべきだ。
幸運な病のレシピとの関係
僕はII型糖尿病で血糖値を上げない食事を目指した。炭水化物を避けて血糖値は境界線形と言われる程度まで落ち着いた。しかし、症状は消えなかった。足はしびれ、眠れないことも多かった。
やがて、食事のプロセスに注目するようになって、素材を大事にする食事を作り始めた。母が亡くなり、父の食事を全面的に作り始めた。
昔からの家庭料理を考えながら作った。『刺し身と汁に煮付けに焼き魚』を骨格にして、ヨーグルトとキャベツに時々ステーキなども作った。そのうちに、家族の食事もそうなってきた。効果があった。僕は元気になってきて、父も 2020年3月 自分を失わないで最後まで生きた。
2017年には幸運な病が出版されて、youytubeも始めた。20−30代の頃マクロビオテックと出会ったことを感謝している。色々と学んだことは多い。