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感想:『ATTENTION SPAN(アテンション・スパン) デジタル時代の「集中力」の科学』

科学的な視点から集中力について解説した本。
現代人はデジタル機器の影響で「集中時間」が短くなっており、その中でどうやって集中力をコントロールするかを解説しています。

過去15年間でデバイスを使うときの「集中時間(Attention Span)」はどんどん短くなっていると本書は説明しています。

私達がスマートフォンを使う時の集中時間の平均はわずか「47秒」となっています。TikTokやYouTube Shortなどショート動画サービスが流行しているのも私たちが娯楽の「飽食状態」に陥っており、楽しみや結論を「我慢できなくなっている」のではないかと思いました。

集中するためにはまず人間の認知リソースは「有限で貴重なものと意識することが重要」だと本書はアドバイスしています。
集中力がピークになる時間(人によって違うかと思いますが、私だったら朝起きたばかりの時間)に、最大の努力と思考を要する仕事を持ってくることを勧めています。

その貴重な時間をメールやSNSで認知リソースのエネルギーを浪費してはならない、と説いています。

一部のビジネス書やアプリの機能などで見かける「マルチタスク」は幻想だと断じているのも印象的でした。注意を向ける先を1日中頻繁に切り替えていると、心の燃料タンクはすぐに空になる、と本書では説明しています。これは多くの人が実感としても経験しているかと思いますが、複数のタスクをこなそうと思った場合、一つ一つのタスクをシングルタスクで素早く片付けたほうが結果的にマルチタスクよりも効率的かつ正確にタスクをこなせるかと思います。

では結論としてSNSや通知に溢れた社会でどう集中するかですが、本書では以下の4要素を上げています。
意図性:行動に対する気付きを得る
事前の考慮:行動の与える影響を考える
自制:自分の行動や思いつきをコントロールする
内省と修正行動:自分の行動を振り返って、行動を変化させる

集中するのが難しい状況でも「今自分が何に取り組んでいるか」を意識することが集中への第一歩だと感じました。

#Infographics #ATTENTION_SPAN #Reading #読書

ATTENTION SPAN(アテンション・スパン) デジタル時代の「集中力」の科学


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