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音楽で奏でる空想遊園地

元来気が小さいことに由来すると思っているのだが、自分の言ったこと、人に言われたことについてつくづく鬱陶しいくらいによく憶えている。相手方が忘れていることを自分だけが憶えているなんて場面は過多。
これを根に持って「あの時あなたああ言ってましたけど」なるネチネチとした攻撃の材料にすると嫌われるので、こういう時に顔に出ないタイプ、大事な時にさえ口籠る性格であったのは不幸中の小さな救い。そういうことはしないようにと胸に留めておきさえすればそれでいいのである。
ただ、この必要以上に良く憶えているという性能は災いなのか、天賦なのか、微妙なところ。生きていく上で得だとも損だとも思わないまま悩み事だけが増える一方である。

「ひとつの扉が閉まる時、もうひとつの扉が開く」

ある時本を読んでいて、その言葉を見つけた時に記憶を辿った。ぼんやりとだけれど確からしい記憶でこの文章を初めて目にしたのは幼少期。おそらく小学校低学年の進級するタイミングの時に母が子に贈る手紙のようなものを束ねられた文集である。小さな扉のイラストともに、自分宛に贈られた言葉だ。母さん何十年経っても、意外と息子は覚えています。(全国のお父さんお母さん意外と子供はあなたの何気ない言葉も覚えていますからね)

正直にその時はうんともすんとも、ピンとこない。「ふーん」だった。
中身がどうとか、引用元が何か、とかそんなレベルではなく、扉という漢字がこんな形をしているんだ、みたいな「ふーん」であった。ただ時は巡り巡って、数十年後その文章は息子に刺さる。言葉にも遅効性なものがある。

ミュージシャンとして、それが個でなく集団となりバンドして、継続して作品を作り続けることの難しさよ。他力本願よろしく次の扉はこちらです💁‍♀️なんて用意してもらえることはまずない。何かひとつの作品を終えたあと、また新しい扉を探し当てることは、この上なく大変で大切な作業であることを身を持って知るのである。

その扉は埋まっている場合もあるし、梯子をかけなければならない時もあるし、時には1からDIY、やっとのこと扉を作って、でいざ開こうという時にその取っ手、ノブがなければまた作らなければならない。

という時にひとつ、自分たちにとってドアノブなる曲が存在した。

BIGMAMA"物理|Time is like a Jet coaster"
世の中的にヒット!みたいなことは正直かすりもしていなくとも、新しいメンバーであるバケツが持ってきた曲でありながら、さも既にそこに昔からあったかのような堂々とした、図々しいまでの存在感。"大人になればなるほどに時間は加速をしていく ならば両手をあげて叫べばいいのさ"という歌詞も曲に相待って、少なくとも自分の心の芯を食って、カキーン!と凄いスピードで、遥か彼方遠くまで迷いや憂いを運んでくれるような曲だ。
その後ツアーでもイベントでも火付け役のような役割の曲でそれとなく居場所を勝ち取った感(曲が短いので入れ込みやすい説もある)。

実はこれまでにもアトラクションをモチーフにした楽曲を制作したことがある。

メリーゴーランドで回る馬を見て、その背中の"杭"が痛そう、抜いてあげなきゃと思ったことと、生涯を悔いなく生きることが、ひとつテーマとして自分の中で繋がった瞬間に気づいたら物語が出来上がっていました。

メリーゴーランドときてジェットコースター。どうせならいっそこんな風にアトラクションをテーマにした楽曲を揃えて一つの作品を完成させてみたい、観覧車の曲はマスト、お化け屋敷も、さらなる絶叫系も書いてみたい。メンバーにバケツ(ビスたん)が加わりよりファンタスティックな編成になった今こそ、その願望を実現させるタイミングに違いない。
今まで心のどこかで燻っていた、いつかこんなものを作ってみたいという創作意欲にされていた蓋の部分に、ノブ、取っ手のような役割の曲が現れて、また新しい扉が開いたのであった。

音楽で奏でる空想遊園地”MOTHERLAND”

というわけでテーマパーク始めます(空想)。

何かステージにニョキニョキした大きなモニュメントを、みたいなことを期待されると間違うので、あらかじめそこのところは否定しておきますが、音楽のちからでアトラクションを表現する、めいっぱい人の身体を、そして心を揺れ動かす、ということにしばらくの間エネルギーを全ベット、オールインしたいと思っています。帰り道になんかちょっと泣ける、切ないみたいなところまで含めて。

皆さんはどんなアトラクションが好きですか?

ここから先のBIGMAMA、音楽で奏でる空想遊園地MOTHERLANDをテーマに随時アトラクション、新曲が発表されていきます。お次は1月29日、その名も『旋律迷宮』ワクワクもドキドキも絶叫も抜かりなく各種ご用意させていただいておりますので乞うご期待。


というわけでライブハウスでお待ちしております。

こちらのツアーもよりアトラクティブに、魅力的なライブになること間違いなし。

OPEN 17:00 / START 18:00

Ticket

■チケット一般発売
2024年12月14日(土) 10:00〜
【チケットぴあ】https://t.pia.jp/
【ローソンチケット】http://l-tike.com/bigmama
【e+】https://eplus.jp/bigmama


<初月無料始まりました。ここだけの話、503名限定の秘密のメンバーシップ>

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MasatoKanai
褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。