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四角い画面を少しはみ出して

前日は大阪で遅くまで仕事、次の日は神戸でライブのため関西ステイ。
翌朝チェックアウトの時間にマネージャーと待ち合わせて車移動。ふと、テレビをつけると甲子園決勝。あ、そう言えば今日か。
台風や、天候次第で順延がある高校野球のスケジュールと、自身の仕事、観戦予定を合わせることはかなりの運ゲーなのである。ましてや決勝なんてもっての他、その時点で見れてラッキー、と助手席で画面を眺めていると、外野にちらほら空席が映るのが目に付く。

これはもしかして、もしかしてだけど、当日券があるってことかしら?

気がついたら甲子園球場に辿り着いていました。
ライブがある日の午前中は意外と自由時間の確率高し(だいたいギリギリまで体力温存、寝ていることの方が多いけれど)。
例年決勝戦のチケットだとカードに関わらず完売のイメージがあったんですけど、スケジュールの巡り合わせや、酷暑、強豪校が早めに敗退したこと、いくつかの理由が重なったのだと思われます。当日券をゲット、とにかく超ラッキー。

関東一高(東東京)VS京都国際(京都)

今年は新旧都対決、なんて良くできた話。例年以上に投手の継投、二番手以降の投手のクオリティが鍵を握っていた印象です。

空席ありといえども数万人、なんとか混雑を掻き分けて自分の座席にたどり着くも、一度尻をつけて、反射的にすぐさま立ち上がる。直立。座席がもうちょっとで肉が焼けそうくらいにはホカホカに温まっているのである。
ただ座って試合を見ているだけでもしんどいのに、こんな暑さの中でプレーをする選手はもちろん、熱を吸収しそうな黒い服の審判もそう、おそらく試合時間の2時間以上も演奏を続ける吹奏楽部の皆さんや、重たい飲み物を乗って階段を上り下りする売り子さんたちも、全員みんなヒーローで主役でMVPでしょう。

延長10回、タイブレーク。
最後の最後まで勝利の女神がどちらにしようかな、うふふのふ、みたいな、迷っているような、焦らすような、思わせぶりな態度。髪の毛一本くらいの本当に紙一重の決着。

試合が決着したその後の、ものの数秒、それぞれの人生が交差、分岐するような、体験として強烈なものがあります。
おそらくテレビで見ていたら画面の内側で歓喜の輪。ただその画面の少し外側では、勝者が喜びを爆発させるそのすぐ隣で、敗者がいっせいにがっくり肩を落とし、その中でも動けなくなってしまう選手の元に駆け寄り、顔を上げろと、肩を叩いて整列を促す。
その瞬間の凄まじいコントラストたるや。
それを自分の視界という一つの同じフレームで見ることの感動、まさしく”感”情が”動”くという意味で、揺らぐ部分が多々ありました。

本気でがっかり出来るのは、本気で頑張った人だけですから。

その後一瞬の静寂、ピリッとした空気が張り詰める。校歌斉唱。
校歌が事前に話題になっているのは知っていたので、果たしてどんな空気になるのか、関東一高側のスタンド席で、内心少しだけドキドキしていました。
ただ実際の現地では、汗を流して、涙を流して、精一杯全力を尽くして戦った球児たちを前にして、贈られる拍手や賛辞、歓声以外のものは何も無かったです。
空調の効いた部屋から画面越し、冷静に歌詞を見たらまた違った風に見えたのかもわかりません。
インタビュー記事を少し読んだ程度ですけど、高校球児たちが野球で競い合う以外のところで、傷ついたり、巻き込まれることがないと良いなと、心から願ってます。

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ここだけの話ですが、昔、勝手に熱闘甲子園の主題歌だと思って書いた曲があります。思って書くのは自由ですから(それはそう)。

今頃、もう次の世代、新チームが始動してるんですよね。きっと。自分もまた、新たな熱闘曲、そんなものを更新できたらなと。
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余談ですが来年2025大阪マラソンをバケツと走ることになりました。

正確に言えば、今回自分はランナー兼、カメラマン兼、伴走者という感じです。
前人未到のバケツ姿でのフルマラソンの挑戦。

その心意気、流石です。

サブフォーを達成してからフルマラソンは離れていたのですが、今回は彼が無事完走できるように、責任を持ってサポートしたいと思います。カメラを持ってその一部始終YOUTUBEの素材を撮りながら走れるように、自分もちょっと鍛え直さねば。
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MasatoKanai
褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。