茨城ロボッツが面白い!
今日はバスケットボールのBリーグについて
B リーグの茨城ロボッツについて知っていますか?
B 2という下部組織のチームでありながらなんと日本スポーツビジネス大賞を受賞し、多い時には5000人もの観客を集める人気チームなのです。
今日は茨城ロボッツについて書いていきたいと思います。
たくさんの注目選手がいますが、中でもあの大谷翔平選手を超える!?
三刀流を目指す小林大祐選手についても書いていきたいと思います。プロスポーツ界の新たな道を切り開いてくれる非常に素晴らしい存在になり得る選手だと思います。
近年、発足した B リーグに対する注目度は非常に高いものがあり、新しいスタジアムなども次々と建設されています。
しかしながら、バスケットボールのスタジアムとは基本的にはいわゆる体育館。そこに、 B 2と言う下部組織のチームが最大5000人ものファンを集め四年連続150%の売上拡大をしているという事実、非常に興味深くありませんか?
このブログでは何度か書いているように、 日本のプロスポーツはエンタメ化・ビジネス化に大きな課題を抱えています。そのことが原因で、非常にすばらしい能力を持ちながらアルバイトをしないと生活ができない、そんな日本のトップアスリートは数多くいます。
本来は、たとえマイナー競技であっても磨いたスキルや能力は評価されるべきだと思うし、それに見合うだけの報酬を受け取ってもいいと思います。でも現実はそうじゃない。
明確に”食べられるスポーツ”と、”食べられないスポーツ”が存在し、食べられないスポーツの選手はいくら日本トップの成績を残しても、その競技だけで生活することはできません。
成績を残せない選手が食べられないのは勝負の世界ですから仕方ないですが、成績を残しても食べられない競技があるというのはあまりいい状況ではないように思います。
これが、競技の認知度に依存するのであればある程度は納得できます。
例えば、世界では有名なクリケット、この競技が日本において食べられないということは仕方がない。日本では、野球の認知度が非常に高くクリケットはほとんど知られていません。世界では数十億円を稼いでいる選手もいますが、日本ではみんな知らない。誰も知らなくて食べられないのは、仕方がないと思うんです。
でも、みんなが知っていても、食べていけない競技があるんです。
例えば、剣道。日本人で剣道を知らないという人はいないと思います。しかし、剣道を生業に食べている人はほとんどいないでしょう。道場の師範の先生はある意味、剣道で食べていると言えるのかもしれませんが、他の競技のようにあくまでスポーツを行うこと自体が仕事になっているわけではありません。警察官や自衛隊など、あくまで本業の傍ら剣道をやられている方しかいません。認知度があっても、そのスキルや能力が収入に結びつかない競技はたくさんあるのです。
そんな中開設されたこの日本スポーツビジネス大賞(今回で3回を数える)は素晴らしいと思います。スポーツの世界でビジネス的な成功を収めたチームや団体に対し表彰を与えるということはまさしくスポーツ界の発展に繋がるものです。
事実、日本においてバスケは少し前まで食べられない競技でした。スラムダンクが大流行するまでバスケットボールは人気スポーツではありませんでした。 現在では、八村塁選手や渡邊雄太選手が NBA に所属し、本場で挑戦するなど世界でも戦える人材が少しずつ出始めています。
こういった選手が出てくれることで競技のレベルは確実に上がります。これまでだったら野球やサッカーなどの人気競技に集中してしまっていた体が大きく運動能力の高い優秀な人材は様々な競技の選択肢を持つことができます。 B リーグが発足し、ここ数年全体として非常に盛り上がっていることは、日本のスポーツ界を考えても、とても意味のあることです。
ではなぜ茨城ロボッツは、このような急成長を遂げたのでしょうか?それは、 MBA という言葉に関係しています。
実は、茨城ロボッツの経営を立て直した要因の一つに、 茨城ロボッツの取締役でありMBAの学長である堀義人氏の手腕によるものがあげられます。彼は2016年に茨城ロボッツの取締役に就任、地元である茨城のチームを立て直すという思いから様々な改革を推進します。
例えば、茨城という地域には県内全域に情報を届けるテレビやラジオメディアがありません。
そんな中、積極的な SNS 活用をしたり会場でのグルメの充実、インターバルの催し、選手との交流など圧倒的にファンに対し体験を届ける運営をしていきました。さらには、強くなるチームの共通点は年俸の高さである。勝っているチームは皆年俸が高い、ということに気づき収入が少ない中で年俸を高くする方法を考え、バスケットボールチームとしては異例のまちづくり事業に挑戦、スクール運営や広場の建設などを行ったりしています。
その成果は目覚しいものがあり地元の水戸市では超満員になることもしばしば。
2019年4月開館の新アリーナ「アダストリアみとアリーナ」へのホームアリーナ移転に伴い大幅に観客動員数が増加し、4月6日のこけら落としとなるオープニングゲームでは5,041名の動員数を記録、B2の観客動員数新記録を樹立しました。
もちろん、数字や結果のみにこだわる経営ではなく、自らも会場に足を運び一緒にユニフォームを着て熱い応援をするなど参加型の経営を行なってきました。
まさに、地元を愛した経営者による地元に愛される経営です。
茨城ロボッツについて調べた時、たくさん素晴らしい選手がいましたが一番気になった選手は小林大祐選手でした。
大会自体が延期になってしまいましたが、小林大祐選手はなんと東京オリンピックの3×3のバスケットボール競技において日本代表候補に選出されていました。つまり二刀流の選手です。
プレーの動画も見させていただきました。慶應義塾大学卒の彼は、非常に冷静かつバランスをとることのできる器用な プレイヤーのように見えました。チームをまとめ引っ張るリーダー的役割も向いていると思います。
そこで、小林選手の Twitter など SNS の投稿も拝見させていただきました。すると、非常に面白いことに気づきました。
もちろん、元々学歴も非常に高い彼なので投稿内容が多岐にわたっていることはそこまで不思議ではありませんでした。しかしながら、あまりに経済・国際情勢・政治などスポーツ選手のイメージとはあまり結びつかないような投稿を積極的にしていることがとても興味深く見えました。
なぜなんだろう?と思い、調べると彼が目指そうとしている前代未聞の挑戦について知ることになりました。
なんと、現役のアスリートでありながら、 MBA の取得を目指しているそうです。 MBA といえば、ビジネスマンにおいては誰もがビクッとなる最強学位。大手企業の CEO 約4割近い人たちが取得されていると言われています。
経営に関する総合的な知識を身につけことを証明するこの学位ですが、現役中のアスリートが取得するというのは聞いたことがありません。しかも小林選手は、茨城ロボッツと3×3のオリンピック、そもそも二刀流での挑戦をしているのです。
まさかの三刀流挑戦 。本当に素晴らしいと思います。
実は小林選手は昨年、福岡から移籍してきた選手です。インタビューにおいて、茨城ロボッツがやりたいことと自分のやりたい事が一致していたという趣旨の発言をされていました。 それを聞き、MBA取得を目指しているということに納得がいきました。
アスリートとしても成長しながら、経営を学び、ビジネスマンとしても経験を重ねていく上で一番良い環境が茨城ロボッツだったということだと思います。
茨城ロボッツでは、選手がプレーについての解説動画などを YouTube で上げているのですが小林選手の場合、相手チームとのバランスや今後の試合展開など非常にその視点が多岐にわたっており、解説動画としての見応えがありました。
それだけ、頭もいいですし、深く考えてプレーしているということだと思います。
今後、来年に開催される予定のオリンピックがどうなるか、 B リーグの再開についてもどうなっていくのかわかりませんが、小林選手に対して非常に注目しつつ、是非ともアスリートも社会人でありビジネスマンである、という新たな道を切り開き、日本の新たなアスリート像を作って欲しいなと非常に楽しみにしています。
今年は、新型コロナウイルスの影響でBリーグだけでなく全てのスポーツ競技が大変な状況に陥っています。
ですがどの競技も共通して言えることは、需要がなくなったというわけではないということ。
むしろ、早くまた試合を見たいしみんなで熱く応援したいと思っています。それを考えた時、チケット収入やグッズ収入のみではなくまちづくりやスクールなど他のビジネス収入があるチームは非常に土台がしっかりしているなと感じました。(それでも危機的状況なのは間違いないと思いますが。)
しかし、おそらく茨城ロボッツというチームは自分たちの経営だけがしっかりしていればいいという風には考えていないと思います。皆でこの状況を乗り越え、また思いっきりバスケが楽しめる日を信じて、日々模索し続けながら動かれているのだと思います。
僕自身、高校生のレベルぐらいまでしか生でバスケットボールを見た経験はないのですが、それでも大変な迫力がありました。実際、 B リーグの会場に行ったらその迫力や臨場感は凄まじいものだと思っています。実は B リーグの試合もいつか行きたいとずっとずっと考えていました。
今回、日本ビジネススポーツ大賞受賞という記事を見て茨城ロボッツさんを調べたことでその思いがさらに数倍に膨れ上がりました。
インターバルでのイベントも本当に楽しそうだし、会場グルメも最高だと思いました。必ず実際会場に足を運ばせていただきたいと思います。