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ほとけさまのおしえ「時の流れ」

 「時間」というものほど、感じる速さが変わるものはないでしょう。

 一瞬の時の流れが「スローモーション」のようにゆっくりと感じたり、何年、何十年もの時が「あっという間」に感じたり。

 それは私たちの心の持ちようによって「如何様にも」変わってくるものなのだと思っております。

 先日、五十回忌の年回法要を勤められた方が、「子供の頃に父親を亡くしてから一生懸命生きてきて、あっという間の半世紀でした」と仰っておりました。

 小さな子どもにとって、親を亡くすことはとても悲しいことだったと思います。

 でも五十年の時を過ごすことで、この悲しみが「感謝の気持ち」に変わってくる様子をじっくりと感じられたのでしょう。

 そして自分が親の齢より長く、この世に生かされていることは、感慨深いものであるはずです。

 その生き様を垣間見させていただくと、時の流れに身を任せ、「忍辱と精進」を実践していくことは、やがては辛い出来事を「ありがたく尊く」受け取らせていただく心持ちに熟成されていくのではと思っております。


☆今日の一句☆

 五十年
   悲しみ感謝に
        熟成し

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