ほとけさまのおしえ「雪」
今夜から日本列島を寒波が覆い、北日本から西日本にかけて「大雪」が予想されております。
ちょうど昨年も、「一月二十五日」に大雪が積もったことを思い出し、まさに今が「真冬」なのだと実感しております。
地震の被災地では、避難生活やボランティア活動をされている方にさらに大雪が重なる事になると思うと心が痛みます。
今一度、被災された皆さんにも心をいたし、できることをさせていただこうと思っております。
とはいえ、子どもだった頃は一年に「数回」はどか雪が積もっておりました。
朝早く外に出て、誰も触っていない雪を手に取り、小さく丸めて雪玉を作ったものです。
そしてそれを転がすと段々と大きくなり背丈の半分くらいの大玉になります。
ただただ「転がす」だけで大きくなっていく様子を、子ども心に不思議に思っておりました。
お釈迦様は悟りを開かれてから、そのお考えを初めてかつての修行仲間五人に語ったのが「仏教の始まり」と言われております。
初めての「法の輪」が転がったという意味で「初転法輪」と言われております。
でも実は悟りを開かれたとき、そのお考えにお釈迦様自身がうっとりしておられました。
そしてこれは「人に話しても伝わらないだろうな」と考え、しばらくは話さなかったそうです。
そして悟りを開かれてから七週間後の六月四日に、ベナレスの「鹿野苑」という場所で初めて説法をされました。
雪玉を作ってもそれを転がさなければ大きくならないように、仏教の教えも人にわかりやすく伝え、その人の人生が「より前向きになる」ことで意味を持つようになるのではと思っております。
そして大玉で作った「雪ダルマ」が人の心を和ませるように、仏教の教えで、穏やかに過ごせる人が増えてくれれば嬉しいのです。
☆今日の一句☆
雪玉を
転がし夢を
膨らます