ほとけさまのおしえ「四葉のクローバー」
今日はしっとりとした雨が降っております。
「穀雨の候」を迎え、これから雨を受けて草木が大きく成長する時期になってまいりました。
毎日、境内の草取りをしていると、その中に大きく成長した「クローバー」を見つけたりします。
クローバーというと、「四葉のクローバー」が「幸せになる花」として人気がありますよね。
小学生の頃、近くの「土手」で一生懸命に探したものです。
でも全然見つけられなくて、すぐに見つける友達を羨ましく思ったものです。
四葉のクローバーを見つけたとき、「一番気をつけること」は何だと思いますか?
それは手に入れようとせずに「そのまま」にしておくということです。
なぜかと言うと、「摘まないこと」でますます株が増え、四葉のクローバーが増えてくるからです。
それと同じように、幸せも手に入れずに「眺めている」くらいのほうがいいのかもしれません。
仏教の言葉に「苦楽一如(くらくいちにょ)」があります。
苦しみと楽しみは紙の表と裏のように「一緒に存在する」という意味です。
つまり「楽しみ」を手に入れたら、それと同時に「苦しみ」も手に入れてしまうのです。
好きな人と一緒になれば「心配事」も増えるでしょうし、ほしいものを手に入れたら傷ついたり失くしたりすることを「恐れる」でしょう。
そういう意味では、四葉のクローバーをそのまま愛でるように、遠くから眺めているくらいのほうがますます幸せが「増えてくる」のかもしれません。
☆今日の一句☆
手に入れず
眺める幸せ
我ほとけ