へそ曲がりな自分と今まで出会った優しい人たち
私はヒトが苦手だ。一人で過ごす時間が足りないとストレスを感じてくる。そんな私もたくさんの人と出会って過ごしてきた。
幼児の頃、7歳離れた姉の習い事のみんなで、何キロもある神社まで初詣に歩いて行くことになったことがある。その時、私も付いていくとワガママを言って、やっぱり歩いていけなかった。何キロもある私をずっとおぶって歩いてくれた知人のおじさんがいた。
小学生の頃に母の帰りを友人宅で待っていたとき、急な仕事で母が遅くなり日が暮れてしまったことがあった。心細くなっていた私に、一緒にご飯を食べようと餃子を焼いてくれた友達のお母さんがいた。
中学生の頃にお昼のパンを買い忘れて、お弁当を広げるみんなの中で目立つのはいやだなどう過ごそうかと悩んでいると、学校の外にパンを買いに行ってくれた先生がいた。
お寿司屋さんでバイトをしている頃は、いつも静かなバイト先のお姉さんが野球観戦に連れて行ってくれたことがあった。いつもとは違う明るさでたくさん話してくれて、人には色んな面があるのだなと一緒に過ごした時間が楽しかった。
妊娠中はレジに並ぶとさりげなくレジを譲ってくれたサラリーマンがいた。本当にさりげなくレジを譲るので、きっと相手に気づかれないように優しく過ごしている人は世の中にたくさんいるのだろうなと思った。
ここ最近は、スマホの地図アプリを見ながら慣れない裏道をうろうろしていると、道を教えるよと声をかけてくれたどこかのビルの警備員さんがいた。全く違う方向に行こうとしていたけど、その後は迷うことなく目的の場所まで行き着くことができた。
今まで嫌なこともあったけど、みんな余裕がない毎日を過ごしているのだからしょうがないと心の中で自分に言い聞かせている。
私はこれからもヒトが本当に苦手だけど、心の扉を閉じないように過ごしていこうと思う。「私は私のここがすき」というお題で色んなことを思い出して書いてみた。自分のこともやっぱり時々苦手だ。
でも、ヒトも自分も苦手だよ、すきじゃないよっていうへそ曲がりな自分が私はちょっとだけ好きだ。