たった1年で社内にRPAを広めた話
さいしょに
RPAとは、人の代わりにロボットが業務を実行してくれる。というもので、Robotics Process Automationの略です。直訳するとロボットで作業を自動化するモノです。
別にIT部門で働いているわけでもなく、新卒から2年間工場勤務だった
何の開発経験もない社会人4年目のペーペーが
Progateで勉強した少しの知識と熱き情熱で
たった1年でRPAを広めた話です。
ちなみにProgateにはRPAの講座はないです。
あくまでもプログラムの基礎知識をProgateで習得しただけです。
※写真は学生時代のモノです。チームワークって大事。
GiveしてGiveしてGiveする
以下を全部IT部門でもない私が1人でやりました。
・RPAを扱うスキルの習得
・業務ヒアリング&ロボット製作
・RPAのメリットの布教
上でも書きましたが、前提として私が持っていたスキルは
Progateで「Ruby」「Ruby on rails」「HTML&CSS」を受講したのみです。
なのでRPA担当になった時から独学でめっちゃ勉強しました。
我が社ではUiPathというソフトを使っています。
自分で学習する際はUiPathアカデミーというサイトを活用しました。
そして、習得したスキルを持って、部内のひとりひとりにRPA化できそうな業務ないですかー?と聞いて回りました。
そして、片っ端からRPA化して行きました。
ロボットが完成してからは、ロボットでできることを各部の部長に向けてプレゼンし、その様子を動画に収めて、全員にその動画をばら撒きました。
RPAを導入する会社やその部署の人って
ロボットは何ができるのかのイメージがついていないと思います。
何ができるかわからないから、効果があるのかもわからないし、興味もわかない。といった具合です。
よって実際にロボットが自動で自分たちの身近な業務を行うところを動画に残し、それを見てもらうことで、ロボットができることのイメージをつけてもらいました。
その結果、自身の業務の中でRPA化に向いているもののピックアップがスムーズに行えました。
コンセプトを掲げる
理念や信念がない物事は、コトが進んでいくにつれて脆くなっていくものです。
「メンテナンスしやすい・開発しやすいロボットを作る」
これをコンセプトに掲げました。
我々はIT屋さんではないので、高度なロボットを仮に作ったとしてもその後の保守が大変です。作った人しか理解できないロボットなんて、時限爆弾です。EXCELマクロやACCESSでも似たようなこと起こりますよね。
そういった事を未然に防ぐため、まずは複雑ではないロボットの開発を重点的に進めました。複雑じゃないなら開発しやすいし、後からメンテするときも理解できるよね。という理屈です。
※もちろんドキュメンテーションも重要ですだと思ってます。
ロボットが行う業務流れを図示した、業務フローや設計図などのフォーマットを作成し、ロボット開発時にはこれらのドキュメントを作成することを義務化しました。
環境を整える
以下の環境を整え、業務のRPA化を推し進めました。
・教育体制を整える
・ロボットを動かす環境を整える
・開発時のフレームワークを作る
・上で紹介したUiPathアカデミーだけだと、専門用語がバンバン出てきて、プログラミング初学者にはちょいとヘビーなので、補足説明するパワポを作ったり。
・RPAに興味がある!と手を上げてくださった方にマンツーマンでロボット製作教育を実施したり。
・UiPathアカデミーだけだとやはり不十分なので、資料も全部自分で作って、授業をして、その様子を動画に残して、RPAに興味を持っている人達に配りました。
とにかくRPAに興味を持ってくれた人がスムーズに学習できるような環境を整えました。
また、個人的にはプログラミングの最も面倒くさい作業って環境構築だと思ってます。最初の1回しかしない作業のくせに覚えること多いし、ややこしいし、エラーも多々起きるし、で嫌な思い出しかありません。
その苦い体験をプログラミング初学者に味合わせるのは、悪影響でしかなないので、全て私の方で請け負いました。
ロボット開発に必須な、処理のLogを取る機能やConfig(=設定ファイル)の読み込み機能などは業務とあまりにかけ離れているため、皆さんに作ってもらうのは酷だと思い、フレームワーク化し、特にそこは意識せずに開発できる環境を作りました。
仲間を増やす
一人だとやっぱ進みが遅いし、出来ることが限られます。
上記の「環境を整える」に加えて、RPAを使って目指していきたいヴィジョン・僕の考えるコンセプトをお話しました。
ヴィジョンは
・定常業務の工数を削減して、本来業務に割く時間を捻出する
・ロボットを通したITリテラシーの向上
です。ここに反対する人はありがたいことにいませんでした。
コンセプトは先ほどのこれです。
「メンテナンスしやすい・開発しやすいロボットを作る」
その結果
全部で200人規模の大きな部署なのですが
20人弱の方がご自身の本業務があるにもかかわらず、RPAに興味・関心を持ち、時間を割いて学習してくださいました。
さいごに
業務部門にいる方でRPAに興味ない人ってほとんどいないと思います。
だって自分の仕事を代わりにやってくれるってメリットしかないですよね。ただそこに辿り着く過程がびっくりするほど大変なので、皆さんやりたがらないし、興味を持てないんですよね。
故に今年は自分の工数は度外視して、そういった障壁を取り除きムーブメントを起こすことに注力してみました。
その結果、仲間も増えましたし、ロボットは10個弱完成しましたし、年間1000時間近くの作業時間を削減できました。
まずまずの結果だなと自分では満足してます。
来年はこのムーブメントをより大きくしていき、更なる発展を目指していきます。