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ノーマルタイヤの同時多発立ち往生をGoogle mapsで見てみる
私は前々回、前回と、「予防的通行止め」について述べています。
ふと、前回引用している下記のニュースの画像を見ていて気づいたことがあります。
使用されている画像の多くは名阪間では無い、ということにです。
【写真】出たー!これが「ノーマルタイヤで立ち往生」した迷惑車両たちです(30枚以上)
こういうタイトルでリンクが貼られていますから構わないことではあるのです。
が、名阪間の画像はほんの少しに過ぎません。
ではどこの画像が多いのか。
詳細を見ると、中国地方が多いんです。
ノーマルタイヤの同時多発立ち往生
中国地方の画像が多いのには理由があります。
ノーマルタイヤの同時多発立ち往生があったからなんです。
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元は国土交通省である。
1件の不明を除き、5件全てノーマルタイヤです。
11月中旬だったからでしょうか。
予報されていなかったからでしょうか。
当時の天気予報を調べるとすぐ出てきました。
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予報はされていたんです。
天気予報では予報されていたというのに、準備をしていない車があったということなんです。
初夏並みの気温から一気に冷えたとは言っても、(数日後には初夏並みの気温に戻っていようとも、)雪の山陰に準備をせずに行ってはいけないということがよくわかる事例です。
県境の山越え
この同時多発立ち往生は、6件全てが県境で生じたものです。しかも山越えです。
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広島県庄原市
Google mapsで見てみましょう。
まずは広島県庄原市。
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広島県庄原市は沿岸の平野部(福山市など)に比べて緑であることがすぐにわかることと思います。
出雲市や大社町よりも緑なぐらいですね。
庄原市は広島県ですが、隣接する島根県雲南市と大差のない山奥、丘陵になっているのです。
(拡大すれば庄原市中心部は別ですが。)
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広島県三次市
続いて広島県三次市。
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広島県三次市の中心部からさらに北です。
広島県三次市と島根県飯南町との県境ですね。
峠を越える直前のところです。峠に差し掛かったところというほうが正確である気もします。
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赤い点線が県境です。
赤名峠の北が島根県。南が広島県です。
三次市は庄原市の西隣で、飯南町の南隣です。
三次市中心部は(比較的ですが)平野部なのですが、県境は峠で、山間部そのものです。
島根県津和野町
最後に島根県津和野町。
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島根県津和野町は、山口県山口市と隣接している県境の町です。町全体が山奥になっています。
野坂峠を境として北が島根県。南が山口県。
庄原市や三次市の場合には、島根県に入る直前のところで、ノーマルタイヤの立ち往生でした。
島根県津和野町の場合には、島根県に入った直後での、ノーマルタイヤの立ち往生です。
山は県境である意味がある
いずれの事例も、山間部が県境である事例です。
山は県境である意味があるのです。
山間部は雪になります。平野部も冷え込みます。
そういった予報は県境を跨ぐ人間には必須だった(県境を跨がせる人間にも必須だった)のです。
1年前のノーマルタイヤの同時多発立ち往生は、「少々行ける」は「行けない」であるのだということを如実に示した事例なのです。
私は「山間部だけか」と思うことが多いですが、県境を跨ぐ人、そして、県境を跨がせる人には、覚えておいてほしいものだと思います。
雪は溶けますが、人間は生き返らないですから。
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この温度でも必須だった。