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ヴィレヴァンのアパレルは関連グッズであるはずなんだけど

前回、「ヴィレヴァンらしさ」とは何か、という観点で述べてみました。

今回は、ヴィレヴァンのアパレルについて述べてみようと思います。

何故、本屋に服があるか1

ヴィレヴァンは本屋です。(本当)

しかしながら、手前や奥にアパレルがあります。

何故、本屋に服があるか。
本の関連グッズだからです。

フェアモール福井店

画像は「ヴィレヴァン全店まわる人」さんのXより引用しています。

画像の左下をご覧ください。
左下の黒い服はmarvelのものです。
(左胸にスパイダーマンの顔だけがありますね。)

この黒い服のように、アメコミ関連グッズとして置かれているのが、本来あるべきヴィレヴァンのアパレルのはずです。

何故、本屋に服があるか2

アメコミに限りません。

フジグラン北島店

ほぼアパレルコーナーになっていても関連書籍を置くのが、置けるのが、ヴィレヴァンらしい。

上記の棚を正面から

スニーカーやバッシュ、ヴィンテージTシャツ、といった本から構成されています。
読んでみたくなる選書ですね。

店員さんの選ぶ、置く、推す、センスの良さが、読んでみたくさせるのだと思います。

何故、本屋に服があるか3

このアパレル、店員さんには不評のようです。

ヴィレヴァン全店まわる人さんのXを見る限り。

株主総会の中編では、店員であり、株主でもある女性が、以下のように質問しています。

「お願いなんで毎年毎年、売れてもないアパレル商品入れるのやめてもらえませんか。売場がもうないです。」

ヴィレヴァン全店まわる人さんのXより引用。

これに対しての社長の回答は、以下。

「わかりました」

同上。

「アパレルについてはそうしましょう。しかし問題はその意見がスムーズに商品部に伝わっているのかどうか。

わざわざ株を保有し、株主総会に来なくても伝えられるシステムがあるはず。

それが機能しておらずここに来させてしまったのは大変申し訳ない。是正出来るようにしていきたい。」

同上。

ヴィレヴァン全店まわる人さんの感想は以下。

僕もこの売れないアパレルが勝手に大量に送られてくる問題については他の店長さんからも聞いている話があるので、それはまた後編で紹介しよう。

同上。

きっとこの女性については

「よう言うた!」と思う店員さんも

結構いるんだろうな。

アパレルはマジでどこも売りづらそうだもん。
むずいっすよ。

同上。

何故、本屋に服があるか4

株主総会後編はこちら。

質問の順番が再び僕に。

中編で女性店員さんがアパレルの在庫が過剰なことについて発言されていたので僕も聞いてみよう。

僕「先程のアパレル商品の在庫が過剰だということについて、質問ではないですがこんな話が。」

僕「以前、沖縄の宮古島の店舗に行った時に店長さんと居酒屋で飲んだんですが、なぜかウチの店舗には冬物アパレルのダウンジャケットなどが送られてくる、と聞きました。」

同上。

沖縄なのにダウンジャケット。
きっと宮古島で置いてる店はVVだけだろう。
氷河期でも来れば爆売れするんじゃない?

僕「宮古島で売るのは難しい、と彼女はハブ酒とオリオンビールを飲み干しながらクダを巻いていました。これについてはどうお考えですか?」

同上。

ここで回答者が社長から営業本部長の加藤氏に変わる。

加藤氏「コロナ禍の3年間は確かに本部で一括して全店に商品を送っていたので、エリアに合わせた組み合わせにすることが出来ずそういう商品も送ってしまってました。」

加藤氏「一年前からは仕入れの権限を現場に戻したことと、本部から送られてくる分はリストを見てチェックを外すことで断れるようなシステムを作ったので活用してほしい」

加藤氏「ただ通常業務が忙しい中、それもやってくとなると大変なのでエリアマネージャー達と連動しながらやっていく必要がある」

同上。

このシステムは機能していないようです。

社長「すいません、一つ聞きたいんですがそういったシステムがあることは知っていましたか?」

同上。

女性「スタッフは聞いてないです!
店長からも聞いてないです!」

同上。

社長「ありがとうございます。加藤くん直そう。仕組みとして動いてないみたいだから。」

同上。

ヴィレヴァンの服はそういう仕組みだったのか、と思いました。

あの服は「見計らい本」なのか?

私が株主総会のやりとりを拝読して思ったのは、あの服は「見計らい本」なのか、ということ。

「見計らい本」とは、取次(卸売店)が本屋に対して送りつけてくる本のことです。
取次(卸売店)が本屋(小売店)に対して、本屋からの発注がなくても、売れそうだから置いておいて、と送りつける本です。
本屋(小売店)の意思を問わずにです。

これは、明らかに売れそうではない本であろうと生じていて、一時期は問題になっていました。

「日本は凄い、それに比べて中韓は」といった、変な「日本スゴイ本」が見計らい本になっていた時のことです。

本当に売れそうだと思っているのかが疑わしい、昭和からの小規模書店にまで、送りつけがあったという話を散見しました。

とにかく売れそうだから店に置いておいてくれ、というのは、見計らい本と同じ構造です。

そして、「売れそうだからと言ってはいるけど、本当にそう思っているのか」が生じるのもまた、「見計らい本」と同じ構造です。

取次と本部という違いこそあれ「見計らい服」があるということなんですね。

仕入れ服と見計らい服の違い

ヴィレヴァンが、「見計らい服」をしているようではいけないと思います。
「仕入れ服」なら良いですが。
仕入れ服と見計らい服は違うのです。
発注で仕入れた本と見計らい本が違うように。

仕入れ服は売り場のアクセントになって、売れることになるでしょう。

フェアモール福井店を再掲。

こういうアメコミコーナーのように。

けれども、見計らい服は売り場を圧迫するだけ。
投げ売りセールになるだけです。
ヴィレヴァンが投げ売りセールをしているのは、売り場を占領するだけで動かないから。

確かにアパレルは投げ売りが多い気がします。

仕入れ服ならまだしも見計らい服には、積極的に売りたいと思えることも少ないのでしょう。
アメカジコーナーをつくりたい店員がいるならば別ですが、そうでないなら「ただの服」です。

ヴィレヴァンで売る以上、書籍関連グッズとして置けるぐらいのほうが、良い売り場になっていくものと思われますね。

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