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衆議院解散万歳を建前で完全肯定する

衆議院の「解散万歳」を建前で完全肯定しようと思います。

衆議院解散で万歳する理由は不明

衆議院解散で万歳する理由は不明なんです。

衆議院解散に伴う万歳は、かつて伊藤惇夫さんが何冊かで述べられていたことがあります。

出版当時に読んだものですから、引用はしませんけれども、複数冊で言及されていました。

伊藤惇夫さんの独特の筆致、口調のような筆致で「失職するのに万歳とは意味がわからん」という論調だったと思います。

「必ず帰ってくるという気合い」という説があるようですが、万歳をしていようとも帰ってこれるわけではありません。
帰ってはこなかった現職候補(前衆議院議員)なんていくらでもいるわけです。

『政治の数字』では帰ってこない衆議院議員数が挙げられていました。(暗記はしていませんが。)

万歳をしてからもう二度と永田町に帰ってこない衆議院議員についてまで述べるのは伊藤惇夫さんぐらいなので、私は今でも覚えています。

ニュースでも理由は不明

今回の衆議院解散に伴って、衆議院解散の万歳がニュースになっていました。

伊藤惇夫さんの御著書の頃から何年も時を経て、理由が判明したのか、と思いました。
けれども、万歳する理由は不明のままです。

日刊スポーツ(2024年10月9日11時44分)は以下の通り。

この「万歳」を叫ぶ行為の由来には、さまざまな説があるとされる。

古くは明治時代、1897年(明30)12月25日の衆院解散時の議事録に「拍手起こり、『万歳』と呼ぶものあり」との記録が残っており、これが最初の「衆院解散時の万歳」とされている。ただそれ以前の記録はないため、詳細は不明だ。

一方、衆院解散は衆院議員にとって「失職」を意味するにもかかわらず、万歳を叫ぶ理由に関しては、「解散詔書」が天皇陛下の署名、押印を受けたものであるため、とする説があるほか、「再び衆院議員としてこの議場に戻ってくる、という決意表明の一環」「高揚感」「やけくそになって」など、さまざまな説があるといわれている。

上記リンクより筆者引用。

ハフポスト日本版(2024年10月09日17時2分)は、以下の通り。

クビになるのに、なぜ万歳をする?

解散によって事実上の選挙戦に入り、議員らは立候補者となって議席を争うことになる。いわば、解散は議員らへの「リストラ宣告」でもある。
「クビ」になったのに、なぜめでたいことを祝う万歳をするのだろうか?
その由来については、明らかになっていない。
「景気づけ」
「やけっぱち」
「内閣への降伏の意」
「天皇陛下への万歳」
など...。諸説あり、理由は定かではない。

上記リンクより筆者引用。

午前の日刊スポーツでも。
午後のハフポストでも。
伊藤惇夫さんの御著書の頃と比べて、特に何か、目新しい説があるわけではなかったのです。

不明だと言うのは簡単

不明だと言うのは簡単なんです。

意味がわからん。
失職を祝うのか。
慣例でやっているだけだろう。

万歳をしていない衆議院議員の言葉を借りてきて補強するのもまた、簡単なんです。

万歳をしない小泉進次郎衆議院議員はかつてこう述べていた、というだけですから。
(今日は厳密には小泉進次郎前衆議院議員。)

日刊スポーツはこう書いています。

一方、自民党の小泉進次郎選対委員長(43)はこれまで、この万歳をしていないことで知られる。2014年の解散時には「私は万歳できなかった。万歳することで、余計、国民との心の距離を生むのではないか」と述べ、2017年の解散時にも「慣習だからとか合理的な理由なく、やり続けるのは好きじゃない」と述べていた。コロナ禍だった前回2021年の衆院解散時には「国民のみなさんに大声を出すのをやめましょうと言っているのに、本会議場でなぜ、大声でばんざーいと言っているんですか」と疑問視し、万歳をしていない。

上記リンクより筆者引用。

解散万歳の合理的理由とは何か

では、解散万歳の合理的な理由とは何か。
完全な私見を述べていこうと思います。

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