見出し画像

ユニバーサルデザインの強化書 231 私にとってのユニバーサルデザイン:3つの視点から考える

私にとってのユニバーサルデザイン:3つの視点から考える

はじめに:ユニバーサルデザインをどう捉えるか

ユニバーサルデザイン(UD)は、単なるデザイン手法にとどまりません。それは、社会全体が持つべき理念であり、人々の暮らしをより良くする哲学です。本コラムでは、私自身がユニバーサルデザインをどう捉え、どのように向き合っているのかを3つの視点からご紹介します。


Universal
Design
すべての人が使えるデザイン

ユニバーサルデザインとは、特定の誰かではなく、「すべての人」にとって使いやすいデザインを目指す考え方です。高齢者や障害のある方、子どもだけでなく、誰もが快適に利用できる環境をつくることが目的です。

・具体例:階段をスロープに変えるだけで、車いす利用者、ベビーカー利用者、荷物を運ぶ人など、さまざまな人が便利になります。

・意義:特別扱いではなく、誰にとっても「自然」で「平等」な設計を実現します。

この視点が、ユニバーサルデザインの出発点です。


Understand the Problem,
Discover the Way
課題を理解し、解決策を見つける

デザインの本質は、「問題を発見し、解決すること」にあります。
ユニバーサルデザインを実現するには、まず問題を深く理解し、その背景にある要因を探る必要があります。そして、多様な視点を取り入れながら、実現可能な解決策を模索することが求められます。

・具体例:視覚障害者が情報にアクセスできない場合、点字以外にも音声案内や触覚ディスプレイ、AI技術など、幅広い解決策が考えられます。

・意義:解決策を見つける過程そのものが、すべての人を巻き込む「参加型アプローチ」の土台となります。

「理解」と「発見」を繰り返すことで、より質の高いデザインが生まれるのです。


Think Universality,
Think Difference
普遍性と多様性を考える

ユニバーサルデザインは「みんなが同じものを使う」画一的な考え方ではありません。それぞれの人が持つ「違い」を尊重し、それをデザインに反映させることがポイントです。

・具体例:文字サイズや色の見え方は、人によって感じ方が異なります。調整可能な設定やカスタマイズの余地を設けることで、すべての人が心地よく利用できるデザインが実現します。

・意義:多様性を活かすことが、結果として全体の普遍性を高めることにつながります。

普遍性と多様性は対立するものではなく、共に追求すべき目標です。

おわりに:私にとってのUDとは

ユニバーサルデザインとは、
❶すべての人が使える環境を目指すこと
❷課題を深く理解し、解決策を発見すること
❸普遍性と多様性を両立させること
この3つを追求する姿勢そのものです。

社会を包摂的で豊かなものにするためには、私たち一人ひとりが「普遍的であること」と「違いを尊重すること」を意識し、実践することが重要です。ユニバーサルデザインの考え方が広がることで、未来はさらに明るくなると信じています。


Think Universality.

Think Difference.


m.m

いいなと思ったら応援しよう!