続・友達が「焼畑農業」の人
はじめに
今回は、長期的に人間関係を継続できない人についてお話します。
実は、このテーマは2020年に自身の記事で扱ったテーマです。
扱うきっかけは、勝間和代さんの「ネオ・ライフハック100」でした。
読書メモとしてこの本を扱うなかで、友達が「焼畑農業」の人という表現があり、まるで自分のことを言われているように思えました。それが、昨年のこと。
以前の記事の内容は簡単に振り返ります。
前回までのまとめ
2年から3年で人間関係にリセットがかかり、昔からの友人がいない人(=友達関係が焼き畑農業の人)とは良好な関係をつくるのが困難なので、適切な距離を保つのが賢明である。
勝間さんの主張を纏めるとこのようになります。
私も上記の意見には賛成ですが、自身の来歴を思い出すと
私自身が「焼畑農業」タイプだと思いました。
また、追記として紹介した動画の中でも、
「人間は相手の信頼性を見抜ける」と勝間さんは指摘しています。
付き合い続けるうちに、人物評が正確になっていくので、「腐れ縁」といいつつ関係が続く場合もあれば、「焼畑農業タイプ」と判断して距離をとることもあるのでしょう。
この時点(2020年)では、「焼畑農業タイプにも類型があるのではないか?」と考えていませんでした。
また、「なぜ自分は焼畑農業に近い人間関係しか築けないのか?」とは考えが至りませんでした。
別方面からの気づき① 囚人のジレンマ
「人間関係 焼畑農業」で検索したのがきっかけで、togetterなど過去のツイートを参照しました。
現状の人間関係(人的資産)を消費しきっては次の環境へと進んでいくスタイルの人間が世間には一定数いるのだと実感しました。
サイコパス的傾向があるのか、積極的に刈り取っていく次の場所へ移るスタイルといえばよいのでしょうか。
勝間さんが「距離をとれ」と説いていたのもこのタイプでしょう。
しかし、囚人のジレンマ(特に、ゲームが繰り返されて、しっぺ返しをくらうケース)を考えると、焼畑農業戦略は長期的には破綻すると思います。
業界内で情報が共有されるなど、「信頼できないヤツ」と認定されてしまうと、次の環境では焼畑農業戦略が通用しないからです。焼く畑がなくなっていくのです。
捨てアカウントを作って暴言を吐くような所業は、実人生ではできません。
(人数が多く、他人に興味を持たない都会ならば可能かもしれない)
処世術・生存戦略として「焼畑」を選択するのは、中長期的には不利である。また、そのような戦略で接してくる者とは付き合わない方が良いということですね。とても、腑に落ちます。
別方面からの気づき② 完璧主義・リセット癖
完璧主義・白黒思考・リセット癖といった言葉を交えて、焼畑農業の人を分析しようと思います。
この視点は、精神科医の方が公開しているYoutube動画がきっかけでした。
人付き合いのなかでは、相手から不利益を被ることや、自分が迷惑をかけてしまうこともあります。そういった失敗に遭遇したり、欠陥を見つけると、それを排除しようとして人間関係そのものを切ってしまう。
人間関係を白黒で、つまり敵か味方かで単純化してしまうので、
程よい距離感でゆるく繋がるという判断ができません。
生真面目・潔癖ともいえるのですが、実はゼロか100かで物事を判断しようとしており、物事をグラデーションで観察できないだけとも言えます。
実世界を生き抜くタフさ・賢さが足りていない(ナーバス又はナイーブすぎる)というのが正直な感想です。
2から3年で我慢の限界に到達し、壁を作ってしまい、逃げ出す算段をするというのが、こういった人の傾向ではないでしょうか?
そうです。これは、私のことです。
結局、焼畑農業の人とはどういう人物か?
気づき①と②から2類型に分類しました。
攻めの焼畑農業(サイコパス型・詐欺的商法)
逃げの焼畑農業(過剰適応型・燃え尽き症候群)
ここでいう、「攻めの焼畑農業」とは、生存戦略として「人間関係は消費するもの」という割り切りを持つ状態です。
地元⇒都心⇒海外とフィールドを変えていけば、過去の自分を知る人物がいないので生存戦略としては回るかもしれません。
ただ、テクノロジーの進化も相まって、社会的信用が自分の肉体やIDと切り離せない状態になるとこの戦略が機能しない日が来るでしょう。
一方、「逃げの焼畑農業」は、置かれた環境に適応しようと努力するものの、ある一点で我慢の限界になり、その場から撤退してしまう状態です。
自分を含めて、人的資産を燃やしてしまうという意味で、燃え尽き症候群(バーンアウト)と近い状態だと思います。
私がライフステージの変化と伴い、人間関係にリセットをかけてきたのも、「逃げの焼畑農業」が根本原因なのではないかと自己分析しています。
とはいえ、中高一貫校に入らなくて本当に良かったです。
各人がそれぞれの人生を生きていますので、話が合わなくなる・反りが合わなくなるのは仕方がありません。しかしながら、わずかなズレをもって完全リセットするのは賢い生き方ではないと、自覚しています。
軋轢を生じない距離感を保つ、トラブルにならないように円満に別れるなど実世界を生き抜くタフさ・狡猾さを身につけたい・・・とつぶやきつつ今回は終わりにします。