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日本人は視線に弱い!?(握手の時、目を合わせるか合わせないか)

ある朝、数人で農作業をしていたとき、新入りのブラジル人がジッと私を見つめていました。
日本でやる“ガンつけ”のような感じで少し気味が悪かったのですが、いつまでも見ているので、思い切って近づいて行き「何か?」と言ったら、その青年は急に笑顔になって挨拶を返してきました。
彼はただ日本人が珍しかっただけのようでした。

ブラジルでは握手をするときには相手の目を見るのが礼儀ですが、日系人では特に相手が上位者だと目を合わせない人が多いです。
今でも、最高位者が入場して席に着くまでは、信者全員が頭を下げたままの教団があります。
大名行列の「下にい下にい」の名残みたいで滑稽ですが、日本人は「他者からの視線に緊張しやすい」という弱点があるようです。

高崎山のサル園の入り口には「猿の目を見つめないでください」という注意書きがあります。
森の生き物は視線を嫌うので、じっと見られると攻撃と受け取って隠れたがりますが、大陸の見通しのよい草原で家畜を飼う人々は、他者からの視線には慣れていますから、誰でも大勢の視線を気にせずに上手に意見を述べることができます。

軍艦島を世界遺産登録するとき、韓国と話し合うため、日本人がわざわざアウェーの地へ行ったようですが、韓国は日本人の性格を良く知っていますから、たぶん暑苦しい狭い部屋で、大勢の人と団体交渉のようになったと想像されます。
そして次第につるし上げのようになり、「今後一切この問題は持ち出さないから」という韓国側の甘い罠にはまって、“強制労働”という文言を入れさせられたのでしょう。
厳しい尋問による冤罪と同じですが、今韓国では、軍艦島の表示がそれではまだ不十分だという決議案が出ているそうです。

【今日の名言】
「偽りの友より、公然たる敵のほうがいい」スッラ

※ルキウス・コルネリウス・スッラ(Lucius Cornelius Sulla Felix / 紀元前138~78年)の言葉。共和政ローマの軍人、後に政治家。


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田附正甫 from ブラジル「地球の裏側から見た日本」
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